二次電池材料など粉末試料の高効率解析に貢献する「粒子分散ユニット」を本格展開

|   Press Release

6月22日に開催の「HORIBA Raman School」でも紹介

当社は、圧力差を利用して粉末試料を分散する「粒子分散ユニット」を国内外に本格展開します。
ラマン分光分析※1装置や電子顕微鏡などで粒子状物質の性質や形状を分析するうえでは、プレパラートに試料を均一に分散させることが測定結果を左右する重要な工程の一つです。従来は手作業で行われることが多く、試料を十分に均一分散できない課題がありましたが、本製品を使用することで簡単に効率よく適切な前処理ができます。
医薬品、二次電池、ナノ材料から化粧品、食品まで幅広い分野における研究開発の進展に貢献していきます。
 

開発の背景

材料中の粒子形状を把握・改良することは、製品の機能性を決定づける重要な要素のひとつです。チョコレートの開発では、舌触り(食感)は原料であるカカオマスの粒が大きいと口どけが早くなるなど、カカオマスの粉砕度合いの管理が重要です。
このような粒子の分析は、試料を凝集させず均一に分散させる前処理が測定結果に大きく影響します。昨今、あらゆる材料の研究開発においてより微小な粉末試料の分析が行われており、粒子分析の前処理をより簡便で効率よく高い精度で行うことが求められています。こうしたニーズに応えるため本製品を開発しました。本製品をラマン分光分析装置(世界シェア30%※2)、蛍光X線分析装置、電子顕微鏡などと組み合わせて使用することで複合的な試料観察を容易にします。
 


 

製品の特長

・ボタン3つの簡単操作で粉末を均一に分散させることが可能
・圧力差を利用して分散させるため、試料を汚染せずに前処理が可能
・分析装置と組み合わせ、各粒子を効率的に分析
(ラマンイメージング、粒子形状解析など)
 

【蛍光X線分析装置での観察像(測定対象物:関東ローム)】


 

【粒子分散散ユニットが使用される主な研究開発の分野】 
・電池材料
・医薬品
・カーボンナノチューブ、ナノ材料 
・トナー、塗料 
・工業ダイヤモンド

 

また、6月22日(火)に開催するラマン分析に関するオンライン形式の実践講座「HORIBA Raman School」では、本製品をはじめ当社が展開するラマン製品を用いた分析テクニックを紹介するセミナーを行います。同イベントではこの他にも、業界の著名人を数多くお招きして講演をいただきます。詳しくは以下よりご覧ください。
 

HORIBA Raman School

 


※1 ラマン分光分析
「光」の性質を利用した分析方法です。光を物質に照射すると、相互作用により光の一部は散乱されます。散乱光の大部分は、入射した光と同じ波長(レイリー散乱光)ですが、一部で入射光と異なる波長をもつラマン散乱光と呼ばれるものが発生します。この波長の差は、物質がもつ分子固有の振動エネルギーに相当します。ラマン分光分析とは、このラマン散乱光の性質を用いて、物質に含まれる成分や、分子構造など様々な性質を調べる手法です。
※2 当社調べ(2020年12月時点)