HORIBAの次世代赤外分光技術 IRLAM

2021年、HORIBAは「赤外レーザ吸収変調方式(IRLAM™: Infrared Laser Absorption Modulation、アーラム)」を新しく独自に開発し、実用化することに成功しました。※1

IRLAMでは、従来の赤外ガス分析技術では感度不足や干渉影響(測定したいガスの赤外吸収ピークに、他の成分の赤外吸収ピークが重なることによる影響)などによって計測が難しかったガスについても、リアルタイムでの計測を実現しています。IRLAMは、HORIBAが長年にわたり磨き上げた赤外ガス分析技術をさらに進化させたものであり、「高感度」「低干渉」「小型」「高信頼性」を実現できるこの技術を、自社の新たな「コア技術」として位置づけています。


概要

IRLAMの特長は、HORIBAの3つの独自技術「量子カスケードレーザ(QCL)」「ヘリオットセル」「濃度演算アルゴリズム」によって実現されています。

  • 量子カスケードレーザ(QCL):ガス計測に特化し最適に設計されたレーザ光源を開発、さらに対環境性能も向上 ※2
  • ヘリオットセル:各種アプリケーションに最適な光路長・小容量化を実現した、独自開発のコンパクトなセル
  • 濃度演算アルゴリズム:ガスの吸収信号から特徴量を抽出する独自の演算アルゴリズムで、高速・高精度な濃度演算を実現

このWebサイトでは、次世代のガス分析のスタンダードとなる新たなこのコア技術について、その原理や特長を分かりやすくご紹介します。

※1 IRLAM™は、株式会社堀場製作所の日本およびその他の国における登録商標または商標です。
※2 測定成分ガスの種類や使用条件によっては、QCL以外のレーザ光源を使用する場合があります。

 

IRLAMの高い性能を支える光学系ハードウェア

IRLAMに使用されている光学系ハードウェアは、HORIBAが独自に開発、自社内で設計・製造しています。

新たなガス濃度演算手法の開発

IRLAMでは劇的に少ない演算量で濃度を算出できる、「特徴量」を用いた独自の濃度演算方法を採用しています。

実際のアプリケーション

IRLAM搭載の各種ガス分析計は、その高い性能からさまざまな分野での活躍が期待されています。

開発者コラム1 - IRLAMのロゴに込めたおもい

IRLAMのロゴは、ヘリオットセル内で多重に反射するレーザ光をイメージしてデザインしました。ロゴの3本の光はIRLAMの高性能を支える3つの独自技術「QCL」「ヘリオットセル」「濃度演算アルゴリズム」を表し、また多重に反射する光は、IRLAMの複数の特長「高感度」「低干渉」「小型」「高信頼性」をイメージしています。このロゴは、エンブレムとして IRLAM技術が搭載されたHORIBAの各種分析計に装着され、他にはない高性能なガス分析を実現している装置であることを証明します。

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