サッカーで広がる交流の輪 ―「HORIBA CUP」第3回大会を開催

秋晴れの11月、京都府城陽市のサンガタウン城陽にて、京都サンガF.C.(以下、京都サンガ)の協賛のもと、京都府立および京都市立の支援学校高等部から42名の生徒と教職員をお招きし、サッカー大会「HORIBA CUP」を開催しました。

多様性を力に――障がい者雇用と「HORIBA CUP」へのおもい

HORIBAは、ダイバーシティ推進の一環として障がい者雇用に積極的に取り組んでいます。 京都府や滋賀県を中心とした支援学校との間で長年にわたり交流を続けており、卒業生の雇用や職業体験の受け入れを通じて、障がいのある方が自分らしく働ける環境づくりに取り組んできました。学校関係者からは「HORIBAの雇用や職業体験の機会が、生徒の自信や社会性の向上に大きく寄与している」といった声が寄せられています。
現在、HORIBAではグループ全体で約80名の障がいのある方が活躍しています。個々の能力や希望に合わせて業務内容を工夫するほか、部署長には障害者職業生活相談員の養成講座を受講してもらったり、精神・発達障害者しごとサポーター※の出前授業をしてもらったり、とサポート体制の充実にも取り組んでいます。これらの取り組みは、企業全体のダイバーシティ推進にもつながっています。
「HORIBA CUP」は、京都市立白河総合支援学校の卒業生がHORIBAで活躍していることをきっかけに、同校から提案を受けて誕生しました。そのおもいに京都サンガも共感し、2020年に第1回大会が開催されました。以降、毎年の開催をめざしていましたが、コロナ禍や天候不良による中止もあり、今年で3回目の開催となりました。

※精神・発達障害者しごとサポーター:職場で精神・発達障害のある方を理解し、温かく見守り支援する役割を担う応援者のこと。厚生労働省が全国で養成を推進している。

 

今回の大会では、前回の生徒数29名から42名へと希望者・参加者が大きく増加しました。これは、イベントの意義や楽しさが参加者や学校関係者に広がり、より多くの生徒が「HORIBA CUP」に参加したいと思ってくれた結果だと嬉しく感じています。生徒の皆さんが他校の仲間とスポーツを通じて交流し、新たな友人関係を築くこと、そして将来社会で必要となるチームワークやコミュニケーション、健康管理の重要性を体感してもらうことが、私たちの願いです。「HORIBA CUP」は、障がいのある生徒が自分の可能性を広げ、社会とつながるきっかけとなるイベントです。HORIBAは、ビジョン「Joy and Fun for All」のもと、あらゆる生命が命を輝かせる世界の実現をめざし、今後も地域社会や教育機関との取り組みを支援していきます。

プロの舞台で体験する特別な一日

会場となったサンガタウン城陽は、京都サンガのトップ選手が日々練習に励む本格的なサッカー場で、普段はテレビ越しにしか見られないJ1クラブの選手たちを間近に感じられる特別な空間です。当日は、試合だけでなく、京都サンガのコーチによるサッカー教室をはじめ、京都サンガやHORIBAに関する〇☓クイズ、キックターゲット、ドリブルスピード測定、シュートチャレンジなど、初心者でも楽しめる多彩なプログラムを実施しました。

 
京都サンガのコーチによるサッカー教室

 
キックターゲット、ドリブルスピード測定

特に印象的だったのは、サプライズゲストとして京都サンガの曺 貴裁監督が登場した場面です。会場は大きな歓声と拍手に包まれ、生徒たちの目が一層輝きました。また、HORIBAのサッカー部員がイベントのサポート役として参加し、「ナイス!」「いいよ!」「落ち着いて!」といった温かい声掛けで生徒たちを励まし、安心して楽しめるようサポートしました。

京都サンガ 曺 貴裁監督

メインイベントのサッカー大会では、学校が異なる生徒がチームを組んで試合を行いました。生徒たちは学校の枠を超えて声を掛け合い、初対面とは思えないほど自然に打ち解け、笑顔が絶えない一日となりました。

白熱した試合のようす

大会優勝チームやイベントで活躍した生徒には、優勝カップやメダル、サンガ応援Tシャツ、HORIBAオリジナルグッズなどを贈呈し、参加者のモチベーションも一層高まりました。生徒からは「初めてサッカーに参加したけど、勝ててうれしい」「違う学校の友達もできて楽しかった」といった感想が寄せられ、イベントが新しい挑戦や交流のきっかけになったことが伺えます。

 
大会の優勝チームに優勝カップを贈呈

笑顔と成長が生まれる場所――スポーツを通じて多様な人が輝く社会へ

参加された鳴滝総合支援学校 高田 加寿子 校長先生からは、「高校卒業後はすぐ就職する生徒が多い。仕事と家だけでなく、余暇を充実させることが大切。身体を動かすことでリフレッシュできるし、健康維持や体力づくりにもつながる。今回のような地域での交流は、子どもたちの自立や卒業後の生活にもプラスになる」とのメッセージをいただきました。また、サッカーを通じて仲間と楽しむ姿を見ることができ、先生方も胸が熱くなったとお話いただきました。

サッカーというスポーツを通じて生まれる新たな出会いと成長の場。生徒たちの笑顔や成長する姿に、私たちも大きな力をもらっています。
参加した生徒や教職員、関係者の心に残る、かけがえのない一日となりました。「HORIBA CUP」を通して、HORIBAはこれからも多様な人が輝ける社会づくりを後押ししてまいります。

 

関連サイト

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京都サンガF.C.|オフィシャルサイト