HORIBAのSDGsへの取り組み


基本的な考え方

地球環境保全とともに、人々の安心/安全/健康を支える技術イノベーションをリードする分析・計測技術を提供することで、HORIBAはSDGsに示されている持続可能な社会の実現に貢献します。
社是「おもしろおかしく」のもと、HORIBAグループの全従業員がSDGsの考え方を理解し、各分野の事業成長を実現させていくことで、SDGsの目標を実現するソリューションへ繋がっていくと考えます。

2015年に策定された、国連が提唱する持続可能な開発目標(SDGs)では、様々な社会課題が挙げられていますが、その多くの社会課題の解決は、「はかる」ことから始まると考えています。
HORIBAは分析・計測技術を活用して、地球環境問題の解決・改善や、エネルギーの有効利用など、あらゆる社会課題解決をサポートする製品を提供しています。
HORIBAの分析・計測ソリューションをお客様に活用いただき、HORIBA自身が成長していくことが、持続可能な社会を作り出し、社会的な責任を果たすと信じています。


持続可能な開発目標(SDGs)とは

2015年9月、全国連加盟国(193国)は、より良き将来を実現するために今後15年かけて極度の貧困、不平等・不正義をなくし、私たちの地球を守るための計画「アジェンダ2030」を採択しました。この計画が「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)」です。SDGsは、ミレニアム開発目標で十分に手を打てなかった課題に加え、Rio+20で議論された深刻化する環境課題など17の目標と169のターゲットに全世界が取り組むことによって『誰も取り残されない』世界を実現しようという壮大なチャレンジです。

※ グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンより引用


SDGs達成に向けたHORIBAのアクション

HORIBAグループの取り組みを紹介します。

カリフォルニア大学アーバイン校 新研究所設立を支援

支援契約調印式の様子

支援契約調印式の様子

関連するSDGs

2018年8月、米国カリフォルニア大学アーバイン校(以下、UCI)の先端電力・エネルギープログラムにおいて、「HORIBAモビリティ・コネクティビティ研究所」(HORIBA Institute for Mobility and Connectivity)を設立するための支援契約を締結しました。EPA(環境保護局)をはじめとする米国規制当局から信頼が厚いUCIとの産学連携を強化します。この研究所では、これまで異なる領域として扱われてきたエネルギー分野とモビリティ分野を統合し、様々な環境課題の解決に向けた研究を進め、エネルギー産業全体に貢献するビジネスの創出に取り組みます。

HORIBAモビリティ・コネクティビティ研究所で取り組む3つの研究課題

  1. 汚染物質を排出しない自動車、燃料サプライチェーン、モビリティシステムの開発
  2. 再生可能エネルギーを高い割合で組み入れる次世代送電網とゼロエミッション車を統合的につなぐシステムの構築
  3. 周囲の状況を感知し、交通やエネルギーインフラとの交信が行える、次世代の輸送システムの創出

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東南アジア、南アジア地域での環境規制・モニタリングビジネス拡大

マレーシア・クアラルンプール市に納入した水道水 品質監視装置

マレーシア・クアラルンプール市に納入した 水道水 品質監視装置

関連するSDGs

急速な経済発展に伴って、環境規制が強化されている新興国では、各国の地域性や産業基盤などにより、それぞれ異なる現地の規制が存在しています。HORIBAでは、各国で異なる規制に則した製品・ソリューションの提案を行うべく、現地でのエンジニアリング力の強化を通じ、各国のニーズに対応しています。また、新興国の環境調査官や専門家などに対する技術指導も実施しており、計測機器だけでなくソフト面での支援も行っています。HORIBAは、現地のお客様に密着したビジネスの拡大とともに環境保全に貢献していきます。

SDGsに示されているマラリアの根絶に、HORIBA製品が貢献

SDGsではマラリア根絶が謳われています

SDGsではマラリア根絶が謳われています

関連するSDGs

HORIBAは、これまで蓄積してきた多くの検査データを解析し、血球計数測定装置にマラリア感染症の判定アルゴリズムを付与しました。これにより、通常の血液測定プロセスのなかで、感染症のスクリーニングが可能になり、検査工数を低減させることができます。
2016年WHO統計によると、91カ国で2億人以上の方がマラリアに感染しました。マラリアの早期診断は早期治療につながり、さらなる感染伝播や重篤化を防ぐことができます。HORIBAは、感染症の早期発見に貢献するとともに、事業成長をめざします。

グローバルR&Dの強化、米国に開発拠点を開設

関連するSDGs

2018年7月、半導体・半導体製造装置メーカーが多数拠点を構える米国西海岸とアクセスの良いネバダ州リノ市に、開発拠点「HORIBA Reno Technology Center」を開設しました。1989年にマスフローコントローラーを中心とした販売拠点をシリコンバレーに開設して以来、現地のお客様に密着した活動を続けてきました。今後は市場のニーズを素早く取り込むことで開発力を強化し、半導体業界のさらなる発展に貢献します。

※ マスフローコントローラー:流体の質量流量を計測し、流量制御を行う機器

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ホリバ・フランス社のグレーティング、ノーベル博物館に展示

ムル教授とホリバ・フランス社のグレーティング

ムル教授とホリバ・フランス社のグレーティング

関連するSDGs

2018年にノーベル物理学賞を受賞したジェラール・ムル教授は、長年にわたって当社のグレーティング(回折格子)を使用し、レーザーの性能向上に関する研究において多大なる功績を上げられました。ムル教授は、今回の受賞を記念し、ノーベル博物館に展示する記念品に、実際に研究で使用していたホリバ・フランス社のグレーティングを選出されました。HORIBAは、今後も科学の発展と進歩のため、世界の研究者に貢献します。

※ グレーティング(回折格子):光の干渉を利用して、光を波長別に分散させるための光学素子

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独立行政法人国際協力機構(JICA)のSDGsビジネス支援事業に採択 モロッコの環境モニタリング体制強化へ

PM2.5自動成分分析装置

PM2.5自動成分分析装置 PX‐375 (質量濃度と含有元素濃度をオンラインで自動分析)

関連するSDGs

HORIBAがモロッコで実施するPM2.5自動成分分析装置および大気モニタリングシステム導入に関わるビジネス化事業が、JICAのSDGsビジネス支援型 普及・実証・ビジネス化事業に採択されました。近年モロッコでは産業活動の活発化に伴う大気汚染が深刻化し、国家主導での大気環境改善計画が始動しています。
本事業ではその動きを後押しすべく、規制・基準の制定に向けた製品および知見の提供や、モロッコ全土での定点観測所の整備によるモニタリング体制の強化を目指しています。
これまで国内や欧米、東南アジア等での環境規制強化に貢献してきた我々の製品やノウハウを活かし、「はかる」技術でモロッコの大気環境改善に貢献していきます。

放射温度計ITシリーズ、国際連合工業開発機関東京事務所のサステナブル技術普及プラットフォームに登録

非接触放射温度計

非接触放射温度計 (左)IT-545、(右)IT-480

関連するSDGs

 

HORIBAの非接触放射温度計が、国際連合工業開発機関(UNIDO)東京投資・技術移転促進事務所の「サステナブル技術普及プラットフォーム(STePP*1)」に登録されました。これは開発途上国・新興国の持続的な産業開発のために、日本の優れた技術を紹介するプラットフォームです。
ITシリーズは、独自開発のセンサー技術搭載で業界最高精度*2の温度測定を実現しており、持ち運びに便利なハンディ型、装置や生産ラインで定点測定ができる組込み設置型があります。途上国向けには主に、食品加工における品質管理や電子部品の発熱確認といった用途での活用を見込んでいます。離れた場所から正確かつ効率的な温度測定が可能な機器として、SDGsおよび途上国の産業開発に貢献して参ります。

ウエハ製造工程の効率化・安全性の向上と環境負荷低減に貢献

関連するSDGs

HORIBAは、半導体に欠かせないウエハの製造工程に組み込まれている各種モニタリング装置をラインナップしています。
ウエハの製造工程では様々なガスを使用しますが、工程の最後にはそのガスを無害化して大気に放出します。その工程で、チャンバーからガスを吸引する真空ポンプやバルブ内の精密パーツが副生成物により閉塞して動かなくなるリスクや、ガスの無害化を確認する手法が確立されていないという課題がありました。
また近年、カーボンニュートラルに向けた動きが世界的に加速しており、半導体業界もデバイスの性能向上だけでなく、環境に対する意識が変化してきました。

HORIBAの赤外吸収型濃度モニタ(IR-400シリーズ)は、チャンバーや真空ポンプからのガス濃度をモニタリングする機器です。
チャンバーのクリーニング状態や真空ポンプ内の副生成物の濃度を常時モニタリングすることで、チャンバーをメンテナンスする最適なタイミングが分かったり、精密パーツの閉塞やポンプの突発的な停止を未然に防いだりすることが可能となり、ウエハ製造工程の効率化・安全性の向上と環境負荷低減に貢献します。