ジチオラン系殺菌剤 イソプロチオラン測定キット

イソプロチオランはいもち病防除剤のひとつで、1981年に登録されたジチオラン系農薬です。トビイロウンカにも効果があり、稲の栽培に使用されています。本キットは、農産物に残留するイソプロチオランを簡便、迅速(2時間以内)、高感度かつ定量的に多検体を分析できるので、生産現場での出荷/加工前検査や一次スクリーニングに最適です。

 

事業セグメント: Scientific
製品分類: Life Science

 

 

機器分析との比較

機器分析は高精度な測定法ですが、下記の前処理や装置のオペレーションに高い技術と時間、また有機溶媒として大量のヘキサン、酢酸エチル及び多種類の溶媒が必要となります。本キットは、前処理が簡便で時間も大幅に短縮でき、抽出溶媒も少量のメタノールのみを使用するだけでジノテフランを測定することが可能です。
機器分析との比較

主な適用例

農産物抽出液の標準曲線に与える影響
図は、イソプロチオランを添加した農産物のメタノール抽出液(10%メタノール相当に希釈)を用いて反応曲線を描き、10%メタノール標準曲線と比較したものです。両者が一致していると、その農産物抽出液の影響なくイソプロチオランを測定可能といえます。

 

 

次のデータは基本性能です。詳しい仕様はお問い合わせください。

標準曲線

標準曲線

交差反応性

農薬 交差反応性(%)
イソプロチオラン 100
ダイアジノン < 0.1
プロパホス < 0.1
フェニトロチオン(MEP) < 0.1
ブプロフェジン < 0.1
ベンフラカルブ < 0.1
フィプロニル < 0.1
エトフェンプロックス < 0.1
フルトラニル < 0.1
フラメトピル < 0.1
プロベナゾール < 0.1
イプロベンホス < 0.1
フェノブカルブ(BPMC) < 0.1
チオファネートメチル < 0.1
ピロキロン < 0.1

同時再現性(玄米)

試料 平均(ppb) SD CV(%)
A 51.7 4.6 9.0
B 25.0 2.5 10.1

n=8

分析者間再現性(玄米)

試料 平均(ppb) SD CV(%)
A 39.2 1.0 2.6
B 70.6 6.7 9.5

n=3

日間再現性(玄米)

試料 平均(ppb) SD CV(%)
A 46.3 4.8 10.4
B 22.1 2.7 12.2

n=3

添加回収試験(玄米)

添加濃度(ppm) 回収率(%)
2.0 110.5±6.0
1.0 116.7±10.4
0.5 102.1±6.8

n=3
同時再現性、日間再現性、分析者間再現性、添加回収試験は、本キットが農産物中のイソプロチオランを定量的に測定できることを示しています。

キットの主な構成品・有効期間

内容(剤型) 容量 数量
抗体プレート(乾燥品) 8行×12列 1枚
標準試薬L(凍結乾燥品:6ppb) 1mL(溶解後) 2バイアル
標準試薬H(凍結乾燥品:100ppb) 1mL(溶解後) 2バイアル
酵素標識物試薬(凍結乾燥品) 6mL(溶解後) 2バイアル
洗浄試薬(溶液:10倍濃縮) 50mL 1バイアル
発色試薬(溶液) 13mL 1バイアル
発色停止試薬(溶液) 13mL 1バイアル
有効期間 製造後12ヶ月 2~8℃保存

 

 

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