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火力発電向けの煙道排ガス分析装置を11月発売

2015年10月23日



煙道排ガス分析装置「ENDA-9000」

高性能な次世代火力発電に対応 耐圧範囲2倍

当社は、火力発電所の排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)や二酸化硫黄(SO2)などを業界最高水準(*1)で高精度に分析する煙道排ガス分析装置「ENDA-9000シリーズ」を11月1日に発売します。今後、火力発電所では高効率な発電のため、ボイラー内をさらに高温高圧に制御する技術の導入が本格化すると言われています。これに伴い煙道内のガス圧力変動も大きくなり、排ガス分析装置においても、この圧力変動を制御できる高精度な測定が求められています。当該製品は、高圧化が進む次世代火力発電(*2)の発展を見据え、業界に先立ち測定ガス圧力変動の許容幅を拡大(当社従来製品比2倍)しました。また、測定に必要な様々な温度や圧力などの装置内部の各種データを記録し、データに基づく予防保全など効率的なオペレーションを提供します。当該製品を通じ、火力発電所の発電コスト削減や電力の安定供給などエネルギー産業の事業基盤の強化に貢献します。

煙道排ガス分析装置について

日本では、1950年代から四日市ぜんそくなど公害問題が表面化するなかで、1962年に初めて大気汚染防止を定めたばい煙規制法が制定されました。同年、当社は初めて工場や事業者向けに二酸化硫黄分析装置の提供を開始。その後、光化学スモッグの原因物質となる窒素酸化物や一酸化炭素などに測定成分を拡充し、環境監視体制の構築に貢献してきました。
当該製品シリーズは火力発電所向けに特化した製品で、業界最高の低濃度分析かつ安定稼働を特長とする最上位機種です。脱硝・脱硫工程の管理や排ガス監視の目的で使用されています。

火力発電所市場の動向について

国内の火力発電は、2013年の発電量全体の約90%(2010年は同約60%)を占める重要な電力源です。電力小売りの自由化や電源構造の見直しを背景に、発電コストの低減や排出ガスの削減が求められ、発電設備の刷新や発電所のオペレーションの効率化が進められています。世界最先端とされる日本の火力発電所では、発電システム内の圧力や温度が一層高まり、連続稼働することで高効率発電を実現しています。当社が提供する分析装置は、発電所の高度なオペレーションに用いられる正確なデータの提供と機器の安定稼働が求められます。当該製品は、将来的に火力発電所の圧力変動が大きくなる状況を見据え、業界に先立って耐圧範囲を大幅に強化しました。

主な特長

  1. 測定ガス圧力変動の許容範囲を2倍に拡大
    排ガス吸気機構に新たな仕組みを採用し、圧力変動の許容範囲を従来の2倍に拡大。煙道内が高圧や低圧に大きく変動する状況下でも、耐圧範囲を拡大させたことで吸気を安定化させて、高精度な分析を提供します。
  2. 発電設備の稼働率の向上へ 自動通知や点検データ表示など情報機能を充実
    消耗部品の交換時期や不具合を事前通知する解析機能で保守計画の最適化に寄与します。また、測定値の履歴データのグラフ表示を可能にし、不具合も早期発見できます。
  3. 既存自社製品比で容積比は40%削減。省スペース化で保守を効率化
    本体構造の改良により従来製品容積比40%小型化しました。顧客ごとの保守作業に適した装置設計が可能で、作業工数の削減も見込めます。
用語解説

(*1)業界最高
経済産業省が定める計量法に準拠し、発電所が第三者評価の認定を取得できる測定レンジの最低値10ppm(0.001パーセント)に対応する。(自社調べ 2015年8月時点)

(*2)主な次世代火力発電
①コンバインドサイクル発電
ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた発電方式で、ガスタービンを回転させた燃焼ガスの熱を再利用し、蒸気タービンも回転させる。
②超々臨界圧
タービンを回転させる水蒸気を、超高温高圧の条件下でタービンへ送り熱効率を改善する技術。
③石炭ガス化複合発電
コンバインドサイクルを石炭にも応用した発電方式。石炭を微細化し、ガス化炉で化学反応させることで、ガス化する。石炭を直接燃焼させるよりもガス化で取り出した燃料ガスの方が高温で燃焼するため、発電に利用すると効率がよくなる。

関連情報

製品詳細:煙道排ガス分析装置 ENDA-9000シリーズ