「2014堀場雅夫賞」 募集開始

2014年3月26日


対象テーマは「ガス計測」

当社は、2003年に創設した研究奨励賞「堀場雅夫賞」の第11回となる本年度募集を、4月1日から開始します。今回の対象テーマは「ガス計測」です。本賞は、当社が育んできた原理、要素技術ならびにそれらの応用分野を中心に毎年テーマを定め、多数の研究者の皆様から応募をいただき、その中から毎年3名の研究者を表彰しているものです。
分析・計測技術発展の将来の担い手となる方々の画期的でユニークな研究を支援することで、分析・計測技術の発展の一助になればと願っています。弊社の社是である「おもしろおかしく」を研究の場で実践されている研究者・技術者の積極的な応募を期待しています。

今回の募集対象:ガス(気体)計測

2014堀場雅夫賞は、ガスの化学的・物理的な状態(組成、流量、温度、圧力など)の計測に関する以下の研究を募集します。

  1. ガス計測技術の新規開発又は既存のガス計測技術の高度化(高速・高精度)に関する研究
  2. ガスのin-situ計測に関する技術又はガス計測の高度化につながる前処理技術に関する研究
  3. ガス計測に応用できる検出器やコンポーネント又は機能性材料などの要素技術に関する研究

なお、計測対象とするのは、自然環境に存在するガス、産業的なプロセスで発生するガス、および生体内あるいは生体から排出されるガスとします。
これらの分野のガス計測にイノベーションをもたらす研究、あるいはこれらの分野に新しい価値を提供できる次世代のガス計測技術を募集します。

募集要項

応募資格

 国内外の大学または公的試験研究機関に所属する方

募集分野 

ガス計測

応募期間

2014年4月1日~5月23日

審査方法

審査委員会が応募書類に基づき実績と将来性を審議し決定

発表

7月末予定

賞の内容 

賞状及び副賞(1件あたり金150万円(50万円/年 × 3年))を授与します

授賞式および受賞記念セミナー

2014年10月17日(金)に京都大学芝蘭会館(京都市左京区吉田牛の宮11-1)にて実施します(受賞者による講演やポスターセッションを通して、研究内容を広く社会にアピール)。

応募方法

応募書類など詳細は、本賞ホームページに掲載:http://www.mh-award.org/

応募・お問い合わせ先

〒601-8510 京都市南区吉祥院宮の東町2番地  株式会社堀場製作所内 堀場雅夫賞事務局
TEL:075-313-8121(代)/ E-mail:info@mh-award.org

審査委員会

名誉審査委員長

堀場 雅夫(当社 最高顧問  医学博士) 

審査委員長

堀場 厚(当社  代表取締役会長兼社長)

副審査委員長

指宿 堯嗣(一般社団法人 産業環境管理協会 技術顧問 工学博士)(*1)

海外審査委員

Dr.Claire F. Gmachl(Eugene Higgins Professor of Electrical Engineering ,
Vice Dean, School of Engineering and Applied Science, Princeton University) (*2)

審査委員

出口 祥啓(徳島大学 大学院 ソシオテクノサイエンス研究部 教授 工学博士)(*3)
戸野倉 賢一(東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授 博士(理学))(*4)
三浦 則雄(九州大学 産学連携センター プロジェクト部門 教授 工学博士)(*5)
治田 和彦(当社 開発本部 アプリケーション開発センター 部長)
渋谷 享司(当社 開発本部 先行開発センター 博士(工学))

(*1)【専門分野】 環境測定技術開発と標準化、光触媒による環境負荷物質処理、大気化学(光化学オゾン、SPM、酸性雨、成層圏オゾン層問題) など
(産業環境管理協会ホームページ http://www.jemai.or.jp/
(*2)【専門分野】 レーザー、光学センサ、環境計測センサ など
(*3)【専門分野】 レーザー分光学、計測工学、エネルギー変換工学、環境工学、燃焼工学など
(*4)【専門分野】 大気環境化学、レーザー分光装置の開発 など
(*5)【専門分野】 電気化学、センサー工学、機能性材料 など

ガス(気体)計測に関して

私たちの身の回りにある物質は、通常、固体・液体・気体のいずれかの形をとっています。このうち気体は触って感触を確かめることも困難であり、そのほとんどは無色透明で視認できないため、その存在を忘れがちです。しかしながら、人間は空気を呼吸することで生命を維持し、風力発電や酸素による燃焼反応からエネルギーを生み出し、気流からの浮力によってジェット機を飛ばしています。その他、ガスの性質を利用する人間活動を数え上げればきりがなく、ガスは想像以上に有用な資源です。この目に見えない重要資源であるガスの実態を把握するためには、「計測」が欠かせません。典型的な例は、大気中に含まれる汚染物質の計測です。地表活動に影響する対流圏の厚さは約10 km、地球の直径のわずか0.1%にも満たない「地球の薄皮」です。その汚染状況を把握して対策を立て、制御していくことは、ガス計測の技術があってはじめて可能になります。また、工業プロセスや生体から排出されてくるガスについても、計測技術が大きな意味を持ちます。環境負荷の小さい工業プロセスの確立や呼気ガス分析を通じた各種の診断など、見えないものから有用な情報を引き出す上でも、ガス計測は重要な役割を果たしています。
2014堀場雅夫賞では、この重要なガス計測の研究開発にスポットライトをあてます。

ご参考

過去の堀場雅夫賞の受賞者とテーマ(所属・肩書き等は受賞当時のもの)

2004年
「pH計測技術」

  • 東北大学大学院 環境科学研究科 環境科学専攻 助手 陶 究
    受賞テーマ 『電位差法による超臨界水溶液のpH測定装置の開発』
  • 甲南大学先端生命工学研究所 所長(理工学部機能分子化学科教授) 杉本 直己
    受賞テーマ 『DNAをセンシング素材として用いた細胞内pH測定法の開発』
  • 財団法人 電力中央研究所 環境科学研究所 主任研究員  下島 公紀
    受賞テーマ 『ISFET-pH電極を用いた海洋の現場計測用pHセンサの開発』

2005年
「赤外線計測関連技術」

  • 関西学院大学 理工学部 博士研究員  佐藤 春実
    受賞テーマ 『赤外分光法とX線回折法による生分解性高分子のC-H・・・O水素結合の研究-”弱い水素結合”が結晶構造安定化と熱的挙動に果たす役割-』
  • 日本大学 生産工学部 応用分子化学科 助教授 長谷川 健
    受賞テーマ 『多角入射分解分光法:仮想光概念を利用した計測法の構築』
  • 大阪大学大学院 生命機能研究科 助教授  井上 康志
    受賞テーマ 『近接場ナノ振動分光学の開拓研究』

<特別賞>

  • ノッティンガム大学  マイケル・ウィリアム・ジョージ
    受賞テーマ 『ピコ秒の高時間分解能を有する赤外分光分析装置の開発』

2006年
「X線計測関連技術」

  • 財団法人高輝度光科学研究センター 主幹研究員 寺田 靖子
    受賞テーマ 『高エネルギー放射光を用いたマイクロビーム蛍光X線分析法の革新とその応用』
  • 日本女子大学 理学部物質生物科学科 助教授  林 久史
    受賞テーマ 『共鳴X線非弾性散乱を利用した新しいX線分光法の開発』
  • アントワープ大学  コーン・ヤンセンス
    受賞テーマ 『種々の環境試料や文化遺産試料における主成分並びに微量成分のX線による化学種の同定』
  • <特別賞>
    東京理科大学 教授 安藤 正海
    受賞テーマ 『乳ガンの早期診断をめざすシステム開発』

2007年
「生体粒子計測技術」

  • 京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 准教授  粟辻 安浩
    受賞テーマ 『並列ディジタルホログラフィック顕微鏡法による細胞の3次元動画像計測法および    その装置の開発』
  • 独立行政法人海洋研究開発機構 極限環境生物圏研究センター グループリーダー  阿部 文快
    受賞テーマ 『圧力で探る生体膜と膜タンパク質のダイナミクス研究』
  • カンザス州立大学 助教授  クリストファー・カルバートソン
    受賞テーマ 『微細流路デバイスにおけるT-リンパ細胞の迅速分析』

2008年
「内燃機関の計測技術」

  • 明治大学 理工学部 機械情報工学科 専任講師 相澤 哲哉
    受賞テーマ:『ディーゼル噴霧火炎内すす生成過程のレーザー計測』
  • アルバータ大学  ジェイソン・オルファート
    受賞テーマ 『内燃機関から排出されるナノ粒子の質量分析装置の開発』
  • ウィスコンシン大学マディソン校  デイヴィッド・ロサマー
    受賞テーマ 『HCCI 燃焼における残留ガスおよび温度の同時可視化』

<特別賞>

  • 岡山大学大学院 自然科学研究科 准教授  河原 伸幸
    受賞テーマ 『点火プラグ実装型燃料・残留ガス濃度計測センサシステムの開発』

2009年
「半導体および関連分野における材料表面の高感度・非破壊分析計測技術」

  • オビエド大学  ホルヘ・ピソネロ
    受賞テーマ 『半導体表面の無機/有機物計測のための新しいソフトイオン化技術を用いた大気圧    グロー放電飛行時間質量分析計の開発および評価』
  • 独立行政法人物質・材料研究機構 グループリーダー  桜井 健次
    受賞テーマ 『蛍光X線分光法による超微量分析 -新しい高効率波長分散型X線分光器の     開発と高輝度シンクロトロン放射光による全反射蛍光X線分光法への応用-』
    ・横浜国立大学大学院 工学研究院 特別研究教員 大野 真也
    受賞テーマ 『表面差分反射分光と反射率差分光によるSi表面上のO2, NO, CO反応の研究』

<特別賞>

  • 京都大学大学院 工学研究科 国村 伸祐
    受賞テーマ 『超高感度小型全反射蛍光X線分析装置の開発』

2010年
「人間の健康・安心・安全に影響する空気中の拡散物質のノンサンプリング計測」

  • 財団法人レーザー技術総合研究所 研究員  染川 智弘
    受賞テーマ 『高強度フェムト秒レーザーを用いた白色光ライダーの開発』
  • プリンストン大学 助教授 ジェラード・ヴィソッキ
    受賞テーマ 『レーザー分散効果を応用した大気中の反応性化学種の高感度その場計測技術』
  • 首都大学東京 都市環境科学研究科 教授   梶井 克純
    受賞テーマ 『ポンプ・プローブ法によるOH反応性測定と大気質診断法の開発』

2011年
「電磁波(近赤外~X線)を用いた分析・計測技術の超高感度化・超高速化」

  • 独立行政法人理化学研究所 専任研究員 山口 祥一
    受賞テーマ 『新しい高感度非線形レーザー分光法の開発と界面分子構造研究への応用』
  • 独立行政法人産業技術総合研究所 主任研究員 伊藤 民武
    受賞テーマ 『表面増強ラマン散乱の電磁増強機構の実証と生細胞表面タンパク質の単分子     リアルタイム検出への応用』
  • 名古屋大学大学院 工学研究科 准教授 渡慶次 学
    受賞テーマ 『レーザー分光法とマイクロデバイスを組み合わせた超高感度迅速分析法の研究』

<特別賞>

  • フランス国立科学研究センター 研究員 ヨアン・ルピオ
    受賞テーマ 『細胞を用いたラベルフリーバイオセンサー及びバイオチップ-医療診断や     食品安全性評価への切り札となり得るか?-』

2012年
「放射線計測」

  • 独立行政法人 放射線医学総合研究所 チームリーダー 山谷 泰賀
    受賞テーマ 『がん診断と放射線治療を融合する開放型PETイメージング手法および装置の     開発』
  • 名古屋大学大学院 理学研究科 助教  中野 敏行
    受賞テーマ 『超高速原子核乾板自動飛跡読取装置の開発とその応用』
  • 東北大学大学院 工学研究科 准教授  越水 正典
    受賞テーマ 『ナノ構造を有するシンチレータ材料の開発』

<特別賞>

  • オークリッジ国立研究所 物理部門 研究員  スティーブン ペイン
    受賞テーマ 『エキゾチック原子核の構造解析用検出器 (オークリッジ・ラトガース式円筒型検出器)の開発』

2013年
「水計測」

  • 東京理科大学 理学部第一部化学科 教授  由井 宏治
    受賞テーマ 『電子を用いた新しい水計測法の開発とその応用』
  • 慶應義塾大学 理工学部化学科 特任助教  渡辺 剛志
    受賞テーマ 『ダイヤモンド電極を用いた選択的センシングを指向した電極設計』
  • 米国 ミシガン州 ウェイン ステート大学 化学科 助教  パラストゥ・ハシェミ
    受賞テーマ 『高速サイクリックボルタンメトリーによる環境水中の微量金属の連続計測』

<特別賞>

  • 埼玉大学大学院 理工学研究科 准教授  齋藤 伸吾
    受賞テーマ 『新規蛍光プローブによる放射性廃棄体中および環境微生物中の重金属イオンの超高感度電気泳動法の開発』