理科学計測機器分野の画像化技術強化へ
当社は、株式会社トプコン(本社:東京都板橋区/取締役社長 内田憲男.以下 トプコン)との間で、トプコンの持つ電子ビーム技術を譲り受けることでこのほど合意しました。本合意に基づき、両社は3月29日付で譲渡契約を締結しました。今月よりトプコンから当社へ移籍した開発者と技術融合シナジーが育つことを期待しています。
トプコンは、主に半導体分野や民生機器・産業機器の分野において電子顕微鏡などの、目では見えない微細加工された半導体表面やウィルス・細菌など微小な物体に対し、電子ビームを照射することで画像として可視化する技術を持っています。一方、当社は、理科学分析分野において、X線や紫外線から赤外線までの光を用いて、工業製品に含まれる元素の分析やナノ材料、バイオマテリアル分野で原材料となる粒子の解析などの分析計測技術を基幹技術として持っています。ますます複雑化微細化する顧客ニーズに対応するため補完技術の確保・拡充をはかっており、今回の電子ビーム技術獲得および人材補充もそのひとつです。
当社は、今回の電子ビーム技術を譲り受けることにより、トプコンの電子ビームを用いた技術資産やノウハウと、自社の理科学分析機器における分析・計測技術を組み合わせ、マイクロ・ナノといった微細領域における画像化技術を補完することで製品開発力をより強化できるものと期待しています。
トプコンは、2012年4月に事業構造改革の一環としてファインテックビジネスの事業縮小を行い、複合型電子顕微鏡事業については、市場の将来性と収益性の向上が期待できる事業として継続してこられましたが、関連する市場の環境が先行き不透明なため、自社での事業展開を見直し、当該事業に関わる知的財産等の売却を検討されてこられ、このたび当社との協議の結果今回の合意に至りました。
なお、トプコンが販売してきた電子顕微鏡の保守サービスについては、引き続きトプコンにて継続されます。
株式会社トプコン 会社概要
代表者 | 取締役社長 内田 憲男 |
設立 | 1932年9月1日 |
資本金(連結) | 16,638百万円(2013年3月27日現在) |
売上高(連結) | 98,834百万円(2012年3月期) |
上場証券取引所 | 東京証券取引所第一部〔証券コード:7732〕 |
社員数(連結) | 4,359名(2012年3月末現在) |
事業内容 | スマートインフラ(測量機器、3次元計測、GIS、移動体制御)、 ポジショニング(GPS、マシンコントロールシステム、精密農業)、 アイケア(眼科用検査・診断・治療機器、眼科用ネットワークシステム、眼鏡店向け機器)等の製造・販売 |