国内初、高機能フィルムの成膜装置向けプラズマ発光制御装置を開発

|   ニュースリリース

スマートフォンやタブレットPC用の機能性フィルムの安定生産に貢献
非半導体分野に向けた事業を強化。2016年に売上高10億円の事業をめざす

当社の半導体事業の中核を担う堀場エステックは、スマートフォンやタブレットPCに使用されるタッチパネル向け「高機能フィルム」の量産製造装置へ搭載されるプラズマ発光制御装置を12月4日より初の国産製品として本格販売。当社の流体制御技術と当社グループの光分析技術を組み合わせることで、新規事業の立ち上げと非半導体事業の強化をはかります。
機能性フィルムは透明でありながら導電性が必要であり、また反射防止機能や指紋などの汚れを防止する機能を持つフィルムです。これまでは、海外製のプラズマ発光制御機器が使用されていますが、量産機用の制御機器としては本製品が国内初の製品となります。成長が期待される「タッチパネル」生産分野へ当社の主力製品:マスフローコントローラと共にプラズマ発光の制御システムとして発売します。

 

機能性フィルムの種類

スマートフォンやタブレットPC用のタッチパネルに使用される代表的な機能性フィルムです。
フィルムの高性能化や高品質化には、本製品の採用を見込んでいます。

  1. 透明導電性フィルム
    静電容量方式のタッチパネルに採用されています。ガラスのように透明でありながら電気を通しやすいという特性を持ちます。透明導電材料であるITO(酸化インジウム・スズ)を主要部材として用いられています。
  2. 反射防止フィルム
    外光の反射や画面への映り込みをおさえ、良好な視認性を得られます。
  3. ハードコートフィルム・防指紋機能フィルム
    表面がハードコート加工され、キズ付きや、指紋が見えにくく、容易に拭き取りが可能です。

 

新製品の特長

  1. プラズマ状態をモニタリングし、最適なガス流量を自動制御
    プラズマの状態を安定制御するには、常時プラズマの発光状態を計測し微量な発光変化を自動認識し、一定の発光状態となるように導入するガス量を自動制御致します。
    微量なプラズマ発光を計測する光計測技術のノウハウは堀場製作所より導入し、その変化に応じたガス導入量を制御するアルゴリズムを当社が開発致しました。
  2. プラズマ発光計測からガス流量制御までをトータルサポート
    プラズマ発光を計測する光センサーからマスフローコントローラまで、すべての製品をラインアップしました。また、国内メーカーとして、お客様のご要望に合うシステムのご提案を迅速に行う体制を整備しています。
  3. 専従の営業組織を設立し、国内外への販売を強化します
    光計測技術を熟知したセールスエンジニアを中心とした専従の営業組織を京都本社に設置し、国内外のお客様への営業展開を行います

 

主な仕様

プラズマ発光計測方式光電子増倍管方式
プラズマ発光計測レンジ200~900μm
ガス流量制御機器デジタルマスフローコントローラによる質量流量制御
外形寸法 240(W)×266(D)×120(H)mm
システム構成プラズマ発光制御装置、プラズマ発光計測部、光ファイバー、プラズマ発光/電気信号変換ユニット、デジタルマスフローコントローラ