[報道発表] 掲載内容は発表日時点の情報です。

世界最高の高分解能 分子構造解析装置を発売

2014年8月26日



AFM-ラマン分光分析装置

高機能装置を簡単に ナノテク研究の効率化に貢献
ラマン分光分析の用途拡充 潜在市場を開拓

当社は、世界最高の10ナノメートルの分解能を持つ、二次電池や半導体などのナノ材料の分子構造の解析などに用いるAFM-ラマン分光分析装置を9月3日に発売します。
分子構造や化学組成を解析するラマン分光分析装置(以下、ラマン装置)(*1)に、原子レベルで試料表面の形状を観察するAFM(原子間力顕微鏡(*2))の機能を搭載し、ナノ領域の研究用に開発した装置。AFM搭載により当社既存ラマン装置比で100倍の高分解能を実現しました。また、本装置は、分析部の機構を最適化することで、従来は半日かかっていたAFMとラマン装置の調整が不要で、試料をセットして業界最短の10分ほどで解析操作が可能です。高分解能で簡単に解析したいという潜在的な需要に応える本製品を提供し、研究員の作業効率化や解析手法の多様化を実現することで、ナノテクノロジーの発展に貢献します。

ラマン分光分析装置について

ナノテク分野の研究では、物質の分子構造の解析や化学組成の同定を通して、試料が何からできているか、どのような状態にあるかなどを把握することが重要です。ラマン装置は、材料等の構造解析や化学組成、異物の同定等を非破壊で前処理なく、微量の試料を、気体・固体・液体どの状態でも測定できるため、ナノテク・半導体・バイオ等の先端研究の分野で広く使われています。

AFMとラマン装置の複合化について

AFMとラマン装置の複合する装置は、解析装置のなかで唯一、ナノ領域の物質の分子構造の解析や化学組成を解析できるラマン装置に注目が集まっています。装置はAFMの原子レベルの凹凸を感知する部分で、ラマン装置が検出する光を増幅できる作用を利用することで、分子レベルで構造分析を把握できます。当社では、ナノテク研究において画像解析やシミュレーションだけでなく、分子構造の実測が求められるなかで、10年前からAFMとラマン装置の複合装置を、研究室ごとの特注装置を提供してきました。

操作を簡単に、ナノテク研究の効率化に貢献

当社は、世界最高の10ナノメートルの分解能を持つ、分子構造や化学組成を解析するAFM-ラマン装置を開発。また、これまでの特注装置を提供してきたノウハウを活用し、使用者を問わずに、試料をセットして10分での解析操作を始められます。本製品の投入により、ラマン装置の潜在市場の開拓を本格化します。一般的にAFMとラマン装置の複合装置は、試料をセットするたびに、半日ほどの時間をかけてAFMとラマン装置の分析部を調整する必要があることが課題とされてきました。ラマン装置のトップメーカーの当社が、世界最高の高分解能の性能を提供すると同時に、容易な操作性を提供することで、新機能や長寿命、低コストをめざすナノ材料開発をはじめ、ナノテクノロジーの発展に寄与します。

主な特長

  1. 世界最高 10ナノメートルの空間分解能
    分子レベルの構造分析が可能。ナノテク研究の解析手法の多様化に貢献。
  2. 試料セットから10分で分析可能
    唯一のナノ領域の解析を迅速・容易。ナノテク研究の効率化に貢献。

用語解説

(*1)ラマン分光分析装置
試料に光を当てて、試料から発生するラマン散乱光から分子構造や化学組成の解析を行う。

(*2)原子間力顕微鏡
試料と「探針」と呼ばれる細い針の先端との間に働く原子間力を検知し、試料と探針との間を一定に保ちながら試料表面をなぞる(スキャンする)ことで、原子レベルの凹凸(0.1ナノメートル)の観察を行うことが可能な顕微鏡。