日本電子と欧米向け販売提携で合意

|   ニュースリリース

生化学検査市場で製品拡充し事業拡大

当社は、日本電子株式会社(本社:東京都昭島市、代表取締役社長:栗原 権右衛門、以下「 日本電子」)と、同社製の生化学自動分析装置(*1)の欧米における販売提携に関して2月10日に合意しました。当社は、生化学自動分析装置を「HORIBAブランド」として欧米で販売します。両社での提携は初めてで、当社は本提携を足掛かりに、生化学検査市場向けの製品群を拡充し、世界の検体検査市場の約7割を占めると言われる欧米市場での事業拡大を図り、2020年までに医用事業で2015年度比4割増の売上高400億円をめざします。

 

販売提携について

当社は、自動血球計数装置を主力として医用事業を展開しており、日本電子製の生化学自動分析装置(*1)が製品群に加わることで、欧米市場での事業展開を強化します。当社の医用事業は、1996年にフランスのABX社(現 ホリバABX社)買収によりグローバル展開を本格化し、2003年には血糖測定事業に参入し、血球計数市場に加えて生化学検査市場へ領域を拡大してきました。また近年では、研究開発拠点や試薬工場(*2)の整備を世界5ヶ国で進め、高付加価値の創造や最適なロジスティクスの構築など自社資源の強化を通じて、事業成長を図ってきました。今回の販売提携は、グローバルニーズに幅広く対応する重要な足掛かりとなり、医用事業で掲げる2020年売上高400億円達成に向けて今後も事業基盤を強化します。

 

生化学自動分析装置の用途について

生化学自動分析装置は、血液が固まった時に上澄みとしてできる淡黄色の液体成分(血清)や尿を検体とし、試薬と反応させ、糖やコレステロール、タンパク、酵素などの各種成分の測定を行います。健康診断や受診時の血液検査に使用され、腎臓機能や肝臓、胆のう機能や栄養状態、コレステロールなどが検査され、病気の早期発見や診断、治療の効果や予後の推定等を示す客観的なデータとして活用されます。米国では薬物中毒などの血液検査にも用途が広がっています。

 

日本電子株式会社について

理科学計測機器(電子光学機器・分析機器、計測検査機器)、半導体関連機器、産業機器、医用機器の製造 ・ 販売 ・ 開発研究、およびそれに附帯する製品 ・ 部品の加工委託、保守 ・ サービス、周辺機器の仕入 ・ 販売 

本社東京都昭島市武蔵野3丁目1番2号
資本金100億3,774万円(2015年3月末現在)
連結売上高953億7,900万円(2015年3月末現在)
従業員2,952人(2015年3月末現在)
代表取締役社長栗原 権右衛門

 

補足説明

(*1) 同社製(日本電子製)の生化学自動分析装置
この度、販売提携に合意した装置は JCA-BM6010 /Cです。この装置は高速・微量測定を特長とするBioMajesty™シリーズのコンセプトを継承した、コンパクトな生化学自動分析装置です。超微量分析にこだわり1μLサンプリングでの分析が可能です。自動溶血機構によりHbA1cの分析も可能です(オプション)。
<主な仕様>

最大処理能力1,200テスト/時間(電解質測定ユニット付)
同時分析項目数最大103項目(同上)

 

日本電子 製品情報サイト:http://www.jeol.co.jp/products/detail/JCA-BM6010.html

(*2)試薬工場
血球計数装置や血糖測定装置で使用される検査試薬を生産。血球計数などの検体検査ビジネスでは検査試薬の販売で収益を上げる事業モデルであり、検査試薬販売拡大につながる事業展開を積極的に行っています。現在、フランス/日本/ブラジル/中国/インドの世界5ヶ国に工場を構え、グローバルな市場ニーズに対応する試薬供給体制を構築しています。