[報道発表] 掲載内容は発表日時点の情報です。

触れずに食品の表面温度チェック

1995年8月24日


(株)堀場製作所(社長・堀場 厚)は、食品や電子部品などの表面温度を、物体から出る赤外線を利用して非接触で測定する、ステッィクタイプの温度計2機種(IT−530N形,同S形)を発売します。
標準価格:5万8千円
販売開始:9月1日
販売目標台数:初年度1万台、次年度2万台(いずれも2機種合計)

品質保証の国際規格のISOや消費者の安全を考えたPL法など、製造物の品質に対する目が一段と厳しくなってきており、その中でも「温度」の管理は重要な項目です。

今回の新製品は、物体から出る赤外線を検出する非接触式のため、測定物にセンサを触れずに広い温度範囲(-30〜400℃)をしかも瞬時(1秒)で測定できる、スティックタイプの小型軽量(140g)の温度計です。衛生面や安全面から、食品分野での温度管理に適しているだけでなく、家電製品の製造工程で電子部品の異常発熱などを簡単に監視できます。

価格面でも、5万8千円と接触式とほぼ同じ価格帯のため、従来式(接触式)からの買い替えに加えフライドチキンの油温度管理といったファーストフード業界で各店舗毎の設置が期待できます。

狭視野タイプのIT−530N形と、微小面測定に適したスポットタイプのS形の2機種があり、どちらも測定している場所を示すマーカ機能がついています。

〈 主 な 特 長 〉

  1. 140と軽量のステッィクタイプ
    手軽に温度を非接触で測定
  2. −30〜400℃を1秒で測定
    冷凍食品から鉄板温度まで測定可能
  3. 測定ポイントを示すマーカ付き
    測りたい所を確実にキャッチ
  4. 異常温度を知らせるアラーム機能付き
    任意にセットした温度を越えた場合、アラーム音で測定者に知らせる

〈 主 な 仕 様 〉
測定範囲:−30〜400℃(精度:±1%)
外形寸法:170×40×36mm
測定視野:N形:直径4cm(距離50cmで)
  S形:直径2.5mm(距離3cmで)

温度測定ニーズについて
「温度」は、以前より身近で重要な基本的計測項目ですが、最近では、消費者の安全確保を目的としたPL法施行や、電子部品や機器メーカが品質向上に向けてのISO取得に伴い、その重要度,測定ポイントは増しています。例えば、ファーストフードの加工食品や油の温度管理、コンビニではおにぎりやお弁当の温度管理、家電製品の生産工程中のICの検査や、受変電設備の異常発熱チェックなど、今まで測られていなかった細部で測定・監視が行われてきています。

非接触式温度計の特徴
温度測定には、通常の温度計(測定する物体にセンサを接触し熱伝導から温度を検出)が一般的ですが、センサが触れるため、安全面や衛生面で問題があります。物体から出る赤外線量を検出して温度測定をする非接触式の場合、測定対象に何も触れずに測定するので、衛生的で安全です。加えて、今回の新製品は重さ140gと軽量のステッィクタイプで、しかも5万8千円と接触式とほぼおなじ価格帯のため、一人1台ポケットにいれて即測れる、パーソナルなチェッカです。また、チェッカと言っても、−30〜400℃の温度範囲を±1%の精度と、高級機種と遜色のない性能を持っています。

新製品IT−530N形,同S形について
食品の生産ラインなどの温度測定に適した狭視野タイプのIT−530N形と、チップヒータやICなど電子部品の微小面測定に適したスポットタイプのIT−530S形の2機種があり、どちらも測定している場所を確認できるマーカ機能が付いているので、確実に測りたい所の温度測定ができます。また、あらかじめ任意に設定した上限と下限の温度範囲を越えるとアラーム音で測定者に知らせる警報機能も付いています。表示部を見なくても簡単に測定箇所の温度異常がわかります。部品点数を1/2に削減(従来比)したことや光学系の一体化(ユニット化)などにより、5万8千円と低価格を実現しました。

用途例
ファーストフードでの鉄板や油などの温度管理/コンビニのおにぎりやお弁当など食品の保管温度管理/ICチップやヒータなど電子部品の温度管理/受変電設備など電気設備での異常発熱チェック/冷蔵庫・アイロン・電子レンジなど電気製品の製品検査/自動車のバッテリーやタイミングベルトなどエンジンルーム内の保守点検/塗装ラインでの温度管理/空調機の吹き出し口の温度管理/複写機内部の電球やローラの保守点検など

測定原理
人間もそうですがほとんどの物質は、その温度に応じたエネルギー(赤外線)を常時出しています。非接触式温度計(放射温度計)は、このエネルギーをレンズ(シリコンレンズ)などの光学系で集光し、検出器(サーモパイル)により電気信号に変換し表示します。熱伝導を利用した接触式に比べて瞬時に温度を知ることができます。また、接触しないので摩耗がなく、センサの交換の必要がありません。