食品・医薬品輸送時の品質管理情報を提供

|   ニュースリリース

(株)堀場製作所(社長・堀場 厚)は、トラックのタコグラフ情報(運行管理)に加え、保冷車の庫内温度や位置情報を取り込み、輸送商品の鮮度・安全性情報も提供できる運行管理システムを開発。10月25日発売します。
標準価格:本体:10万円
     読取器:28万円
販売目標台数(本体):初年度:3千台(次年度:5千台)
主要販売先:食料品や医薬品の輸送業者およびメーカ

PL法施行後、商品の品質管理体制の見直しが活発です。特に、食品分野では生産・製造段階だけでなく消費者が購入するまで如何に鮮度・品質を保つかに関心が高まっています。そこで、通常輸送業者まかせのケースが多い流通段階での品質管理(温度保持や配送時間)がクローズアップされています。

今回の新製品は、デジタル式のトラック運行管理システムに加えて、外部信号として保冷車の庫内の温度情報や配送経路情報(GPS)を取り込めます。輸送業者にとって日報作成など手作業から解放され業務の効率化に寄与するだけでなく、商品の鮮度・安全性につながる情報として、荷主(食品業者・メーカ)に対して輸送時の温度や配送時間も提供できます。輸送業者と荷主が同じデータをもとにして配送計画が作成でき、双方にとって品質管理,効率化,コスト削減を反映した総合物流システムの構築支援に役立ちます。

〈 主 な 特 長 〉

  1. 運行管理+保冷温度や配送時間も管理可能
    温度センサを接続すれば、保冷庫内の温度管理ができ付加価値と安全性の高い輸送に貢献。
    また、GPSを接続すれば、配送時間の短縮につながり商品の鮮度保持を一層向上。
  2. 運転者は運転に専念。運転中操作は不要
    本体にメモリカードを差して業務(運転や荷下ろし等)をするだけで多種の情報を記録。


〈 主 な 仕 様 〉
基本システム:本体(車載端末), 読取器,
       メモリカード
接続可能機能:GPS,保冷庫内温度や荷台ドアの開閉など外部信号
外形寸法:(本 体) 100×130×40mm
     (読取器) 170×160×130mm


お問い合わせ先→(株)堀場製作所 営業推進部
TEL.0120-313-650(フリーダイヤル)

参考資料

デジタル式運行管理システムについて
運行データとして、本体に挿入されているメモリカードに、走行開始,停止,エンジンON/OFF,速度,エンジン回転数オーバ,急加減速などといった運行情報を記録していく。運転者は、退社時に読取器にカードをセットすれば、記録されたデータがパソコンに送られ、運転日報が出力される。また、乗務管理,車両管理,安全・経済走行指導など、各種管理表も出力できる。
従来のアナログ式タコグラフと異なり、自動記録し各種帳票への加工が容易にできるデジタル式の装置を、1984年に当社が初めて製品化。

輸送時の品質管理の重要性
生鮮食料品は、消費者が購入するまで、いかに生産された状態で輸送するかが必要なため、冷温輸送が行われている。また、医薬品についても、安全面から温度維持は重要な項目。積み込み前の予冷,荷卸時間の短縮(ドア開閉を少なく短く)に対し、品質管理にまた、物流効率の向上の観点から、品質につながる情報を取り込める運行管理システムへの関心が高くなっている。特に、PL法施行後、今まで運送業者まかせであった物流工程の把握・管理も必要とされつつある。

今回の新製品について
日報作成など運転者(乗務員)にとって繁雑な作業がなくなり、事務管理側もデータ修正などの事務作業の必要がなく、自動的に帳票や記録表が作成できる、デジタル式運行管理システムに加えて、保冷車の庫内温度,ドアの開閉時間やGPSデータをもとにした配送経路などの外部信号が取り込め、各種帳票の作成が可能。
本システムの運行管理情報は、運行,労務,車両管理や事務の省力化,乗務員の日報作成作業の削減などの効果が期待できるのに加えて、温度管理データや配送時間などを荷主へ情報提供することにより、品質保証面での確認が行え信頼関係の向上につながる。

機器構成/操作方法
車両に搭載する本体(車載端末)と事務所に設置する読取器およびデータを蓄積するメモリカードからなり、運転者は業務開始(出発)前に本体にメモリカードを挿入し、作業終了(帰庫)した時にカードを抜き取り読取器に差し込めば、蓄積された運行情報および温度や輸送経路などのデータを吸い上げ、読取器に接続のパソコンに個人毎の運行管理や保冷庫内の温度情報など、各種帳票やグラフを表示・出力する。