分析・計測機器専業メーカで日本初 「品質・環境・安全」統合マネジメントシステムを導入

|   ニュースリリース

当社は、このほど品質(ISO9001)・環境(ISO14001)ならびに労働安全衛生(OHSAS18001)を統合して運用する統合マネジメントシステム(=IMS:Integrated Management System)を導入しました。同システムは、(財)日本品質保証機構(JQA)から、統合・運用されているとの審査結果が7月28日付で得られたものです。
今回は、既に取得している品質(ISO9001)・環境(ISO14001)に加え、労働安全衛生(OHSAS18001)を新たに追加して統合システムとして構築したものであり、分析・計測機器専門メーカとしては、日本で初めてです。対象となるのは、一事業所だけでなく、当社の本社・工場含む国内全事業所(12ヶ所)と全サービス拠点(22ヶ所)です。
企業の社会的責任が問われる中、「品質・環境・安全」を統合してマネジメントできる体制を構築できたことから、今後の新たな経営管理システムの導入にも、迅速に対応できる体制が出来ました。マネジメントシステムを単独ではなく、統合・運用した効率の良い組織運営を基礎にすることで、グローバル企業としての社会的責任を果たしていきます。

<背景>
当社は、総合分析機器メーカとして、エンジン・分析(環境、理化学)・医用・半導体を事業の柱にしており、その企業活動や製品群はいずれも現代社会で注目を集める「環境」「健康」「安全」分野と深く関わっています。これまで1993年にISO9001、1997年にISO14001を(財)日本品質保証機構(JQA)から認証取得。さらにそれを、設計や製造など各プロセスにおいて改善課題を自ら見つけ、自己評価し、目標値化していく自主活動に発展させ、品質確保や環境管理に注力してきました。

<統合マネジメントシステム>
今回審査を受けた統合マネジメントシステムは、「品質・環境・安全」の3つのシステムを統合し、有機的に組合わせ、高効率な組織運営を構築することを目的に、2002年取り組みをスタートとしました。2003年に専門の部署「品質・環境・安全統括センター」を立ち上げ、統合システムを試行運用、本年6月に、品質・環境の定期審査を活用し、システムの統合状況の確認について審査を受けました。その結果、新しく追加した労働安全衛生 OHSAS18001規格への適合が認められ、複数規格の統合マネジメントシステム(IMS)としての運用についてもIMSの域に達しているとの確証を JQAから得ました。

<今後の展開>
企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)が社会から問われる中、統合マネジメントシステムの導入により、現場での安全・品質教育を含めた経営管理をさらに強化していきます。また、今後導入の必要性が高まる、情報セキュリティ等の経営管理システムについても、迅速に対応できる体制となりました。国際標準の品質・環境 ISOと、今回新たに国際標準に準拠した労働安全衛生規格OHSAS1800を認証取得し、これらの統合マネジメントシステムを組織運営の基礎にすることで、グローバル企業としての社会的責任を果たしていきます。

<統合マネジメントシステム運用確認について>
統合マネジメントシステムの運用確認書を(財)日本品質保証機構から取得。
確認書発行日:2004年7月28日
 

参考資料

  • 統合マネジメントシステム
    (=IMS : Integrated Management System)
    品質、環境、労働安全衛生等の規格を統合して運営管理を行うシステム。企業として要求される顧客満足を得るためのISO9001、企業の社会的責任及び利害関係者の満足を得るためのISO14001及びその他の規格を有機的に組み合わせ、効率的に活動を行う。

=IMS構築の主なメリット=

  1. シンプルなマネジメントシステムとすることにより、マネジメントの意思決定が容易となる。
  2. 品質−環境間など、各活動の関連付けが容易となる。
  3. 組織本来の重要な事項に焦点が当りやすくなる。
  4. 従業員から見てシンプルなシステムとなり、企業活動が効率化する。
  5. 部分最適ではなく、全体最適を指向したシステムを作る。
  • 財団法人 日本品質保証機構
    (=JQA : Japan Quality Assurance Organization)
    ISO9000、14001に代表される品質や環境マネジメントシステムの審査登録業務のパイオニアとして、また製品安全認証業務、環境分析業務、測定器の校正業務など、幅広い分野で総合力を発揮する中立公正な第三者機関。
  • OHSAS18001(=Occupational Health and Safety Assessment Series)
    国際コンソーシアムにより作成された労働衛生安全マネジメントシステムの規格で、ISO9001、ISO14001との融合を意識している。OHSAS18001を導入し、労働安全衛生管理をマネジメントシステムとすることにより、以下の項目が明確化され、目に見える管理が可能となり、更なる災害防止へとつながる。
     
    • 方針に基づく責任や権限
    • 組織が対応するリスクの優先度
    • 管理者や従業者の実施項目


<労働安全衛生規格OHSAS18001認証取得について>
認証取得規格:「OHSAS18001:1999」
認証対象:(株)堀場製作所 本社および工場、全事業所
(株)堀場テクノサービス全サービス拠点
審査機関:(財)日本品質保証機構(略称:JQA)
認証取得日:2004年7月16日付
登録証番号:JQA−OH0068

<統合マネジメントシステム方針>

  1. 地球環境負荷に配慮した生産体制を築き、製品・サービスを通してお客様のニーズにお応えします。
  2. 法規制および地域・近隣の協定などを遵守し、共栄を図ります。
  3. 企業経営の目的・目標とその達成計画を策定し、継続的改善に取り組みます。


<2004年度 統合マネジメントシステム目的>

  • 企業価値を創造する
    1.事業収益の改善
    2.環境経営の推進
  • ブランド価値を向上する(顧客満足度の向上を目指したものづくり)
    3.迅速な納期対応
    4.クレームの迅速処理
    5.サービス品質の向上
    6.環境・IRコミュニケーション
    7.環境適合製品
  • 安全で高効率なクリーンファクトリー造りを推進する
    (企業損失の防止)
    8.地球温暖化防止
    9.グリーン購入の推進
    10.廃棄物の削減
    11.化学物質管理の推進
    12.生産・業務の効率改善
    13.業務上・通勤途上災害ゼロへの挑戦
    14.リスクアセスメントの活用によるリスクの低減