A3サイズで業界最小の粒子径分布測定装置を発売

|   ニュースリリース


粒子径分布測定装置「Partica mini LA-350」

目で見えない微粒子から小さな砂粒まで測るワイドレンジ
食品・二次電池など製造現場の品質管理に貢献

当社は、レーザー光を使って微粒子の大きさを測定する、粒子径分布測定装置の新型「Partica mini LA-350」を9月1日に発売します。
本製品は、従来のA3サイズと世界最小サイズ(*1)はそのままにワイドレンジに拡張し、0.1-1,000マイクロメートル(既存製品は上限が600マイクロメートル)の粒子を測定できます。また、上位機種で採用する測定機構を応用することで、試料中の粒子同士が凝集することを防ぎ、粒子の分散力や検出感度が向上しました。小型かつ高精度という特長から設置場所の自由度が高く、化粧品・衛生陶器・製薬・触媒・二次電池などの製造現場で、製品特性を左右する粒子の大きさと分布の測定値を提供し、お客様の品質管理体制の強化に貢献します。
(*1)当社調べ(2015年8月時点)

 

粒子径分布測定はなぜ必要か

“粒子”の大きさは、各種工業プロセスにおける最終製品の特性を決定づける指標の一つです。本製品は、セラミックス・顔料・燃料電池・触媒・化粧品・食品・製薬など、『粉・粒』を原材料とする多くの分野で、製造工程の品質管理を目的に用いられます。特に、高付加価値につながる目では見えない数マイクロメートルの微粒子は、凝集や変性しやすいため、粒子の大きさを正確に測定する高精度な分析技術が求められています。当社は、ナノ領域の粒子から、多くの産業で用いられる1ミリメートル程度の粒子まで、高精度に測定する各種機器を提供し、歩留まりの向上や新技術の実用化など製造業の発展に貢献しています。

 

当社のレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置について

主力製品のナノ領域まで測定できる粒子径分布測定装置「LA-960」をはじめ、同装置シリーズで世界シェア約10%、国内シェア約35%を占めています。本製品は、A3サイズと業界最小サイズながらも、目では見えない数マイクロメートル領域の微小な試料から1ミリメートル程度の試料で測定できるワイドレンジが強みです。また、試料の状態が粉体のものだけでなく、牛乳のような分散した状態の試料/量が少ない試料/粒子同士がくっつき易い試料など、試料の特性ごとに応じたサンプリングや前処理が可能です。小型かつ高精度という特長から、製造現場により近くでの使用できると期待されています。

 

新型「Partica mini LA-350」の特長

  1. A3サイズの業界最小のレーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置
    業界最小サイズでありながら、±1.4%の高精度保証。性能は上位機種と同様に試料を溶液に分散させて偏りなく測定セルまで送り届け、循環させる排出機構。光軸は常に最適な状態を維持する高速自動調整機能を備え、安心の分析と信頼の結果を導きます。
  2. 測定レンジを拡張 (0.1~1,000μm)をカバー
    最も測定ニーズが高い測定レンジを対応するため、上限を1,000マイクロメートルまで拡張。拡張に伴い光学系が大型化する課題を解決し、小型な機構を維持。また、高速・自動光軸調整機能、分布幅に応じた最適演算手法により、高精度な再現性を実現。
  3. サンプリング→測定→結果表示、洗浄の3ステップの簡単・シンプル操作性
    試料を投入し、測定ボタンをクリックし、結果が表示されれば、分散バスのドレイン・洗浄を行うだけの簡単操作。データ取り込みから結果表示までも10秒程度の高速オペレーション。

 

主な仕様

測定方式レーザー回折/散乱式
表示範囲0.1~1000μm
測定精度±1.4%以内
測定時間約10秒(測定開始から粒子径分布結果表示まで)
外形寸法幅297mm×奥行420mm×高さ376mm
質量(本体)約25キログラム
言語対応5ヵ国語(日本語、英語、ドイツ語、中国語、フランス語)

 

ご参考

レーザー回折/散乱式とは

微粒子に光を照射すると、回折や散乱現象が生じます。その回折光や散乱光は、微粒子の大きさ(体積)に応じて、広がる角度と強度が異なります。粒子径が大きければ、光源に対して180°の方向へ強度の強い光が、粒子が小さければ360°方向に相対的に弱い光が広がります。回折や散乱した光の強度とその角度分布を、複数の検出器で捕らえ、散乱理論に基づいて粒子径とその分布を算出します。