[報道発表] 掲載内容は発表日時点の情報です。

工業用水質計H-1シリーズ 4月1日より発売

2010年3月28日


pH電極の寿命が2倍かつ維持管理コストも半分
水環境測定機器ブランド統一 販売体制を強化

(株)堀場製作所と(株)堀場アドバンスドテクノは、化学工場での廃液処理から半導体工場での高純度処理による超純水精製までの広範囲な水質を測定する『工業用水質計』H-1 シリーズ(pH計や溶存酸素計など9項目16機種)(*1)を4月1日より順次発売。
なかでも、耐高アルカリ、耐フッ酸の機能を高めたpH電極を新たに開発し、高濃度な化学成分を含む廃液処理の現場で従来と比べ2倍の長寿命化を実現。さらに、測定部の洗浄機能(*2)を高めた事で、メンテナンス頻度(*3)が従来の1/2で済み、使い勝手の向上にも寄与します。なお、両社の水環境測定機器ブランドを統一した第一弾フルモデルチェンジのシリーズ。中小ベンチャー企業から大型プラントメーカーまで、各社の顧客層での強みを活かしながら、面での事業展開し、さらなる顧客満足度の向上をめざします。

水環境測定機器ブランドを統一

堀場製作所(以下、HOR)と堀場アドバンスドテクノ(以下,HAT)は、統一ブランド"Process&Environmental=環境測定機器(*4)"の第一弾として、4月1日から6項目13機種(pH/溶存酸素/酸化還元電位計/フッ化物イオン濃度/電気伝導率/電気抵抗率)の工業用水質計の一括販売を開始します。なお3項目3機種(MLSS/濁度/遊離残留塩素)は7月1日発売予定。 HORとHATが現場での対応力・人的交流のノウハウを集結し、小口から大口の顧客まで面での対応を強化します。創立当初よりHATは開発から営業まで独自に事業展開しており、顧客密着性を強みとしています。特に、長期間安定稼動が求められる水質測定市場は品質やコスト、メンテナンス性の他に、最前線スタッフへの信頼が、そのまま製品の信頼へとつながります。近年の各国で需要が高まる水環境関連の事業で、HORIBAブランドの価値向上につとめ、グループ全体で事業展開を強化します。

水質測定の役割

工業用水質計は排水を浄化する工程で進捗確認や水処理装置の制御に活用されます。
また、日米欧では1970年代から汚染対策のために排水規制され、近年では、中国やインドなどアジア圏での工業の発展にともない、安全な水資源の確保のため、工業用廃水から河川や地下水などの天然水資源まで民間レベルでも水資源の管理が進められています。

pH計の長寿命と使い勝手を向上

例えば、半導体プロセスのフッ酸の処理が必要な半導体工場の排水処理や高アルカリのスクラバー液を使う脱硫プロセスでは、汎用のpH電極では1ヶ月で性能が劣化します。そこで原材料の骨格形成から見直し、従来の2倍の耐久性が得られる耐フッ酸と耐高アルカリのガラス電極を開発しました。月に一度はセンサーを交換する必要があったため、長寿命はランニングコスト削減と作業員の交換作業の低減につながると期待されています。

新製品の特長

1.業界最長の寿命2倍、メンテナンスコストは半減
応答膜ガラス電極の原材料となるリチウムイオンなど複数の金属イオンの配合や製造法を見直すことで、耐高アルカリ・耐フッ酸・耐油性を向上。業界最長の従来比2倍の長寿命pHセンサーを開発しました。耐久性や汚れに強くなったことで、メンテナンスの工数、電極の交換頻度が半減し、コスト削減につながります。

2.溶存酸素計 らくらくカートリッジ交換
工業用では初めて、作業員の熟練度に関係なく、センサー部の交換作業ができるカートリッジ方式の溶存酸素計を開発。また、内部液を高アルカリ性の液から中性の液に変更したため、まるでコンタクトレンズの保存液を交換するように安心して作業でき、安全性向上にも寄与します。

主な仕様

変換器:

(1) 2線式変換器(6機種)
pH/溶存酸素/酸化還元電位計/低濃度フッ化物イオン濃度/
電気伝導率/電気抵抗率

(2) 4線式変換器(7機種)
pH/溶存酸素/酸化還元電位計/低濃度フッ化物イオン濃度/
高濃度フッ化物イオン濃度/電気伝導率/電気抵抗率

外形寸法:

180(W)×155(D)×115(H) mm (変換器)

株式会社堀場アドバンスドテクノ

1975年に株式会社コスとして設立。水環境測定分野のプロ集団として堀場製作所が持つ技術をベースに独自の販売,開発,生産などの機能別に能力を蓄積し、HORIBAグループのトータルメリット追求を促進する。小回りの効く営業体制に強みを持ち、pH計や溶存酸素系計などを中心にビジネス展開する。

参考資料

用語説明

*1 水質計の管理指標

①pH:溶液の水素イオン濃度指数で溶液の酸性・アルカリ性の度合いを示す数値
②溶存酸素(DO):溶液中の酸素量で、排水処理プロセスの活性汚泥曝気槽での管理には不可欠
③電気伝導率:溶液の導電性を示す量で電気抵抗率の逆数
④電気抵抗率:溶液の抵抗率を示す量で純水の純度を示す指標
⑤酸化還元電位計:溶液の酸化還元電位 
⑥MLSS:活性汚泥濃度
⑦フッ化物イオン濃度:溶液内のフッ化物イオン濃度を表す数値
⑧濁度:溶液の濁りの度合いを示す数値 
⑨遊離残留塩素:溶液内の遊離塩素濃度を表す数値

*2 測定部の洗浄機能

原材料の改良によりガラスに油が付着しにくく、さらに超音波やブラシ,薬液を使った洗浄機能を搭載し、汚れを予防により測定精度を保つ。

*3 水質測定におけるメンテナンス

長時間、有機や化学成分を含む溶液に浸されることで測定部に汚れや欠損が生じる。日常的なメンテナンス作業の6割が測定機器の洗浄やセンサー交換作業が占め、汚れにくく長寿命なセンサーのため、メンテナンス作業を半減できると期待される。

*4  環境測定機器

公害問題が注目され始めた60年代から水質測定や工場排気ガスの測定装置などの自然環境をはじめ、生産性向上を目的とした産業プロセスにも展開。現在、新興国の環境測定市場へ展開する。