*理化学研究所栄誉研究員
帝京大学先端総合研究機構 学術顧問 特任教授
東京大学名誉教授
博士(工学)
2024年度のノーベル物理学賞は,AIの発展に尽くしたとしてHinton教授とHopfield教授に与えられた。物理学は「物の理」を探究する学問であるが,これが「事の理」ともいうべきAIに与えられたことに人々は驚いた。AIは現在も急速度で発展中の技術であり,その社会への影響は大きく,ノーベル賞委員会はこれをいち早く認識して先取りしたのである。正に快挙であった。いま,我々は自身の脳に依拠する自然知能と,人工知能の二つの知能システムを有している。本稿では,この二つの知能の発展の歴史をたどり,両者を比較しながら,AIの影響とそのもたらすこれからの社会,そして文明に思いを馳せたい。
