HORIBA製品には、照射するX線を10umまで絞って元素の分布を観察できるXGTという分析装置があります。この装置を使うと、レントゲン写真のように対象物の元素の分布を見ることができます。
この装置でアゲハチョウ(ナミアゲハ)がさなぎになるときに脱皮した殻や、クロヤマアリの働きアリを分析してみると、大顎の嚙み合わせ部分に高濃度の亜鉛(Zn)が蓄積していることが分かりました。これは、大顎にあるギザギザの強さや硬さを増すためと考えられています。
しかし、アリのうち大顎に亜鉛(Zn)が蓄積されているのは働きアリや女王アリといった雌アリだけなのです。というのも、雄アリは女王アリと交尾することだけが仕事なので、大顎を使うことがなく強くなる必要がないので、亜鉛(Zn)が蓄積しないのですね。
また、チョウやガといった鱗翅目(りんしもく)のさなぎや成虫には大顎そのものが無く、亜鉛(Zn)が蓄積する部分も無いことも分かっています。
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