環境計測機器、プロセス計測設備の新工場が稼働
当社は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストンに石油精製・石油化学プロセスにおける計測設備(*1)を生産・販売する「ホリバ・インスツルメンツ社 ヒューストンオフィス(以下、ヒューストンオフィス)」を完成させ、2017年4月1日より旧拠点より移転し、本稼働します。
ヒューストンオフィスは、子会社であるホリバ・インスツルメンツ社(本社 : 米国カリフォルニア州アーバイン)の支店であり、設計、生産、販売、サービス部門が旧オフィスから移転します。ヒューストンは、シェールガス・オイルを含むオイル産業で石油精製や石油化学プラントでの投資が活発化しており、今後の需要拡大に対応するために生産能力の強化を行い、ビジネスの拡大を加速させます。
また、環境計測機器、プロセス計測設備以外にも科学計測分野に関する機器の販売、サービスも行います。
(*1)石油精製・石油化学プロセスにおける計測設備 : ガスや液体などの各種計測機器と、生産ラインから試料を取り込む装置を一体化し、またデータ処理システムや無停電電源設備も有する設備。
ホリバ・インスツルメンツ社 ヒューストンオフィス
ヒューストンにおけるビジネス
当社は、2013年に米国大手の資源開発設備メーカ-であるキャメロン社(本社 : 米国テキサス州ヒューストン)から計測設備事業を買収し、エチレン精製などの生産プロセス向け計測設備事業に新規参入しました。キャメロン社の石油・天然ガスの採掘・精製における設備開発技術と、石油精製や石油化学プラントで使用される当社の防爆形分析計などの技術が融合し、システムを一括販売することで事業の拡大を進めてきました。
今後も当社は、更なる投資を行うことで、本拠点を中核とし、より一層の生産力、販売力を強化します。
プロセス計測設備事業について
石油化学産業の工程は、採掘→液化・分離→輸送→備蓄→精製→分解→加工に分類されます。この化学反応や熱を利用して原油を工業用原料に加工するプロセスにおいて、液体やガスの計測設備が必要とされます。当社は、アナライザーハウス(*2)など、各プロセスにおける計測機器をシステム化し、一括で提供する体制を整えることで、米国市場における競争力を高めてきました。
(*2)アナライザーハウス : 分析計、サンプリング装置を組み込んだシェルター
アナライザーハウス
ヒューストンオフィスの主な機能
- アナライザーハウスや煙道排ガス分析装置など大型設備・機器の生産に対応
床面積2,926㎡の敷地に大型クレーンを有し、石油/ガス精製・石油化学プロセスにおける計測設備および環境分野の煙道排ガス分析装置などの大型設備・機器の生産に対応しています。
- 科学および医用事業のラボを併設
実機によるデモやサンプル試験に対応するラボ機能を備えています。
- トレーニングルーム
製品の使用方法やメンテナンスに関するお客様へのトレーニングや社員教育に使用します。
- オープンオフィス
ワンフロアに設計、生産、販売、サービス部門が入り、オープンな環境でコミュニケーションを充実させ、作業の効率化を図ります。
ホリバ・インスツルメンツ社 社長 堀場 弾コメント
ヒューストンは、米国での石油化学産業の中心地であり、エチレン精製など多くの石油化学に関係する企業の工場が集積しています。当社は、2013年に米国キャメロン社からプロセス計測設備事業を買収して以降、当社オリジナルの分析機器を含めて、石油化学の精製・分解・加工のプロセスにおける各種計測機器をシステム化し、一括で提供出来る体制を整えて参りました。
今回のオフィス移転により、弊社のプロセス事業へのコミットメントを示すと同時に、製造エリアを拡張することで、より一層の顧客ニーズに応えていきます。2020年に環境・プロセス計測設備事業でグローバルに定めている売上高250億円の目標に大きく貢献していきます。
ヒューストンオフィスの概要
建物名称 | HORIBA Instruments Incorporated Houston Office |
建築場所 | 5390 Bay Oaks Drive, Pasadena, TX 77505 |
建築工期 | 2016年10月着工、2017年3月31日竣工 |
稼動予定 | 2017年4月1日 |
建築構造 | 鉄筋コンクリート構造 2階 |
建物面積 | 延べ床面積 3,995㎡ |
施設 | 生産工場 / トレーニングルーム / オフィス |
従業員数 | 51名(ホリバ・インスツルメンツ社 全社員数708名) |