[報道発表] 掲載内容は発表日時点の情報です。

「PM2.5自動成分分析装置」を環境省が導入

2017年4月25日


4月より、東京、福岡など4ヶ所で測定を開始  
 
当社は、大気中の微小粒子状物質、PM2.5を24時間連続で測定し、同時に成分分析を行うPM2.5自動成分分析装置「PX-375」を製造・販売しておりますが、今月より環境省において、東京、新潟、福岡、長崎の4か所に「PX-375」を設置し、PM2.5の連続測定と成分分析が開始されます。
PM2.5は、未だ発生メカニズムなどの全容が明らかになっていないことから、環境省は、より多くのデータを集積、分析し、大気汚染の原因究明や効果的な対策を進める体制を強化しました。そのためには、連続で大量な詳細データが必要とされていました。

PM2.5自動成分分析装置 「PX-375」
「PX-375」は、β線の吸収量によるPM2.5の質量を測るだけでなく、X線の照射による元素分析を同時に測定できることで、その成分から発生源を推定することにもつながり、大気汚染問題の解決に向けた観測データの収集ができます。
従来、PM2.5の分析は、人の手によるマニュアル分析が主流であり、スキルと時間を要しました。「PX-375」は、無人で連続して計測と分析ができるほか、試料をフィルターに捕集することで、既存計器を用いた化学分析への展開も可能であり、より正確な大気汚染発生源の推定に貢献します。
  

これまでの経緯

PM2.5は様々な粒子物質から構成されており、国や地域、季節によって構成する物質は異なります。そのため、PM2.5の発生を抑制する効果的な対策は、PM2.5中に含まれる成分と発生量、発生源の解析が重要となります。
このような背景から、環境省は、24時間体制でPM2.5の詳細な成分分析を行うことで発生メカニズムの解明や発生源の特定につなげる監視体制を強化するため、機器購入の入札告知を行いました。
従来は機器から採取した粒子を取り出し、別の場所で分析装置にかける作業が必要でしたが、本製品は捕集と同時に分析が可能で、また、離れた場所でも即時に数値の変動を確認できる利点などが、当社製品を選んでいただいた理由となります。
関連情報: 環境省WEBサイト PM2.5モニタリング体制の強化について
 

PM2.5自動成分分析装置「PX-375」の特長

  1. 1台でβ線吸収法(*1)による質量分析と蛍光X線分析(*2)による元素分析を1時間ごとに連続で自動分析することができる装置です。
  2. 当社が独自に開発したPTEE(*3)と不織布を組み合わせ、不純物濃度が低いフィルターで粒子を捕集することで、高精度な分析が可能です。 
  3. 現場外からリモートアクセスにより、リアルタイムでデータの取得、監視が可能です。
     
    (*1)β線吸収法: 低いエネルギーのβ線を物質に照射した場合、その物質の質量に比例してβ線の吸収量が増加する原理を利用する手法
    (*2)蛍光X線分析: X線を試料に照射した時に発生する蛍光X線のエネルギーや強度から、物質の成分元素や構成比率を分析する手法
    (*3)PTEE: ポリテトラフルオロエチレン (polytetrafluoroethylene, PTFE) は、フッ素原子と炭素原子のみからなるフッ素樹脂(フッ化炭素樹脂)です
     

製品仕様

製品名

PM2.5自動成分分析装置

型式

PX-375

測定対象

大気中の粒子状物質 (PM10、PM2.5、TSP)

測定内容

粒子状物質の質量濃度及び元素濃度

供給電圧

AC100V-240V

外形寸法

430mm(W)×550mm(D)×285mm(H)

質量

約40kg

 

検出可能元素

PM2.5自動成分分析装置は、以下の元素の計測が可能です。

 
*赤枠は定量可能元素

 
参考

びわこ工場で大気を常にモニタリング
当社のびわこ工場「HORIBA BIWAKO E-HARBOR」では、「PX-375」と大気汚染監視用微量ガス分析装置を組み合わせた大気汚染常時監視局「AQMS」(*4)を敷地内に設置しています。日々測定、分析することで、新技術の研究だけでなく、大気汚染の原因解明や防止対策の研究を行うことで、これからも環境保全に貢献していきます。 


E-HARBORに設置している「AQMS」
(*4)「AQMS」: 風向風速を含む気象データや大気中の二酸化硫黄、粒子状物質、窒素酸化物、一酸化炭素、オゾンなどの濃度を1年間通じて連続で計測できる自動測定機を設置した施設

製品詳細
PM2.5自動成分分析装置 「PX-375」
大気汚染監視用微量ガス分析装置 「AP-370シリーズ」