共に、登る。地域と育てる京都バスケ―― 京都ハンナリーズユースコーチ陣が届けた成長のヒント

向日市民体育館にて、HORIBA協賛のもと「京都ハンナリーズ バスケットボールクリニック」を実施しました。参加したのはクラブチーム「B.UNITE」と「京都フェニックス」に所属する中学生の男女約50名です。育成年代の選手たちが熱心にトレーニングに取り組みました。

本クリニックは、京都ハンナリーズがホームタウン京都で継続している地域活動の一環として、バスケットボールの普及・技術向上を目的に実施されている取り組みです。今回は京都ハンナリーズユース(KHU)のコーチ陣が指導を担当。当日は、ファンダメンタル(基礎)を徹底しながら、試合につながる実戦的な意識づけ、そして自分で成長し続けるための考え方まで、短い時間の中に多くの学びが詰まっていました。

指導を担当した3名のコーチに、クリニックで大切にしたポイントや中学生年代へのメッセージ、そして今後の展望を伺いました。

中央:綿貫 瞬コーチ (京都ハンナリーズU18 アシスタントコーチ/元京都ハンナリーズ所属選手) 右:山本 星矢コーチ (京都ハンナリーズU15 ヘッドコーチ) 左:平岩 麦コーチ (京都ハンナリーズU15 アシスタントコーチ)

Q. 今日のメニューで、特に伝えたかったこと・大切にしたポイントは?


綿貫コーチ
「常日頃から、ファンダメンタルを大事にしています。体の使い方やハンドリング、フットワークなど、どれも地味に見えるかもしれませんが、これらを使えるようになっていくと、高校生、大学生になったときに伸びていくと思っています。今日はストップを含めて、そういう土台の部分を伝えました」

山本コーチ
「全員に伝えたのは、“練習を練習だと思わない”ということです。どれだけゲームライクに、試合をイメージして一つひとつのメニューができるか。練習で終わらず、試合につなげる意識を持ってほしい、というところを伝えました」

平岩コーチ
「今回はシュートを中心に練習しました。ずっと言い続けたのは“修正と再現”が大事ということです。例えばシュートが手前に落ちたなら、次はどうするかを考える。何も考えずに同じシュートを打って同じミスを続けない、というのが修正です。再現は、自分で“今のシュートめっちゃ良かった”と思った形を覚えて、もう一回できるようにすること。良かったものを偶然で終わらせず、続けられるようにすることです」

 

Q. 中学生年代で、伸びやすい力/今やっておくと良いことは?


綿貫コーチ
「僕自身、中学生のときはファンダメンタルにずっと取り組んでいました。基礎練習ばかりするのはつらいこともありますが、きつい状況でもやり続けたことで、高校での成長につながったという実感があります。中学生のうちに土台を作ることは、後で必ず効いてくると思います」

山本コーチ
「学年や一人ひとりの能力で、教える内容も教え方も変わります。今の子たちは根性論だけでは続かないので、ファンダメンタルの中でも工夫して、飽きずにやり続けられる形を作ることが大事だと思っています。僕らも子どもと一緒に楽しみながら、成長していきたいです」

平岩コーチ
「技術も大事ですが、僕は“判断が良い選手”になってほしいという思いがあります。選手とコーチが一緒にいられる時間は長くても3年で、その後の方がずっと長い。だから、僕らの手を離れたときにも使える考え方を残したい。 “修正と再現”も、その一つです」

 

Q. 今日参加した選手に「一つだけ持って帰ってほしいこと」を挙げるなら?


綿貫コーチ
「ファンダメンタルは、技術向上だけなく怪我の予防にもつながります。今日最後にしっかりストレッチを行ったのは、私自身の経験から、体の調子や動きが良くなると実感しているメニューだからです。ぜひ皆さんも取り入れて、長く競技を続けられる体づくりをしていってほしいと思います」

山本コーチ
「“練習を練習で終わらせない”。練習を試合と思って取り組むことです。短い時間のクリニックで技術を全部持ち帰るのは難しい。だからこそ、日々の練習の質を高める意識を持って帰ってほしいと思いました」

平岩コーチ
「やっぱり“修正と再現”です。シュートが入らないときに、“そういえばコーチが言ってたな”って思い出してくれたらそれでいい。技術を一度で完璧にすることは難しくても、考え方が残ればそこから自分で前に進めます」

Q. これからの目標・展望を教えてください。


綿貫コーチ:目標を固定せず、今いる場所で積み上げる
「コーチになってまだ2年経っていないので、今は大きな目標が定まっているというより、置かれた環境の中で、行けるところまで行くというスタイルです。
目標を立てるとそれだけで満足してしまうタイプなので、まずは突き進む。行けるところまで行ったら振り返って、反省して、また次へ進む。そんな感覚でやっています。」

山本コーチ:5カ年計画の先に、育成年代の代表クラスへ
「僕の中で5カ年計画があります。京都に来てまだ1年目ですが、5年以内に育成年代の代表クラスのコーチとして声をかけてもらえる存在になることが、目標の一つです。
同時に、ハンナリーズのユースの価値をどれだけ上げられるかも、僕がここに来た大きな理由です。子どもたちに“きっかけ”を与えられるコーチになれたらと思っています」

また山本コーチは、ユースで大切にしたい軸として「人間性の成長」にも触れました。
「バスケだけやっておけばいい、というのがユースではありません。ハンナリーズのロゴを背負い、応援してくださる方がいるからこそ、行動や考え方も含めて成長していけるようにしたいです」

平岩コーチ:「京都で一番」への挑戦と、世界を見据える夢
「目の前の目標としては、“京都で一番になる”ことです。アシスタントとして、ヘッドコーチの指導をどれだけサポートできるか。チームが同じ方向を向いて一丸となることが大事だと思っています」

一方で、平岩コーチは長期的な夢として、海外での挑戦も語りました。
「いつかトルコでコーチをしたいんです。ユーロリーグが好きで、文化の違いも感じてみたい。英語とトルコ語を勉強しています。Bリーグはまだ若いリーグでもあるので、世界を見てみたいという気持ちがあります」

 

未来につながる土台と考え方を、地域の選手たちへ

今回のクリニックでは、ファンダメンタルを通じて将来の伸びにつながる土台を作ること、練習を試合につなげる意識を持つこと、そして自分で成長し続けるための「修正と再現」という考え方が、コーチ陣から一貫して伝えられました。中学生の皆さんは、そんなコーチたちの言葉を真剣なまなざしで聞きながら、熱心にかつ楽しく練習に取り組んでいました。

HORIBAは、スポーツを通じた学びと挑戦の機会づくりを応援しています。今後も地域とともに、次世代が前向きに成長できる場を支えてまいります。

関連サイト

京都ハンナリーズ公式サイト
「共に、登る。」 京都ハンナリーズ 2025-26シーズン開幕 - HORIBA