HORIBAは世界中に約50拠点のグループ会社を擁し、それぞれの国や地域に根差した異なるニーズや経済・技術開発トレンドをいち早く察知してグローバルレベルで展開しています。そうした取り組みが評価され、カーボンニュートラル実現へのパートナーとして各国の政府機関やアカデミアから選ばれる存在となっています。
2050 カーボンニュートラル社会の実現には、技術的な側面だけでなく、国や地域を超えた各国間の世界的な連携が必須となっています。同時に、エネルギーの安定供給には、資源や地理的要件、政府投資・政策など地域ごとの事情に即した最適なエネルギーミックスも必要とされています。
HORIBAは大胆なグローバル投資や、アカデミア・業界団体の皆様との幅広いつながりを通じて、地域のお客様と同じゴールを共有し、ともに成長することをめざして多角的に多拠点で対応します。ぜひ、HORIBAをお客様の課題解決にお役立てください。
グローバル企業であるHORIBAは、世界中に活動拠点を持つだけでなく、主要なビジネスエリアに技術開発や事業の中心拠点があり、HORIBAが展開するビジネスの「本社」とも呼べる拠点が各所に点在しています。
エネルギーの分野においても、日・欧・米・中といった世界の動向を握る主要なエリアに開発・生産拠点があり、優れたエンジニアがそれぞれの地域ニーズに根差し、新たな技術開発に取り組み続けています。
カーボンニュートラルの実現に向けた政策や技術ニーズは、国や地域によって大きく異なります(「カーボンニュートラル社会実現に向けた各国の動き・ニーズ・戦略・技術的期待」を参照)。HORIBAはこうした世界中の活動拠点をベースに、地域ごとの動向や変化を敏感にキャッチし、お客様とのパートナーシップにおいてアドバイスも行っております。
フランスでは、政府主導による脱炭素社会構築が進められる中、エネルギーの効率的な利用に向けた積極的な投資が行われています。
Genvia社は、官民パートナーシップにより設立されたクリーン水素技術のベンチャー企業です。同国のマクロン大統領は2021年11月にGenvia社を訪問し、水素エネルギーの振興に向け政府からの追加投資を行うと発表。この一部にはGenvia社の開発投資も含まれています。
HORIBAはフランスで広くビジネスを展開しており、このGenvia社にも水電解セル/スタック評価装置を納入しています。さらに、2021年7月には、マクロン大統領と代表取締役会長兼グループCEOの堀場 厚が面会、水素関連ビジネスについて意見を交わしました。
さらに2022年7月 Symbio社CEO Philippe Rosier氏が、フランス国内最大規模の新工場建設セレモニーにてHORIBA とのテストベンチに関するパートナーシップについて公表しました。
Forvia(Faurecia)とMichelinの水素燃料電池事業の合弁会社であるSymbio社は、Saint-Fons(フランス・リヨン)に建設中の工場で、2026年に年間5万個のFuel Cellの生産を予定しています。
HORIBAは今後もフランス、そしてグローバルでの脱炭素社会構築に向けて、貢献していきます。
HORIBA FuelCon(ドイツ)は、燃料電池や水電解・バッテリーに関する、高品質・高精度なエネルギー評価ソリューションのグローバルリーディングサプライヤです。
HORIBA FuelConは2022年4月、マグデブルク・バーレーベンにあるハイテクパーク「Ostfalen Technology Park」内に新たな拠点「HORIBA eHUB」を設立し、本社機能を移転しました。「Ostfalen Technology Park」にはHORIBA FuelConの関連会社である電源装置メーカー BeXema も入居しています。
HORIBAは、水素エネルギー活用に関連する最先端の技術を活用するとともに、独自のビジネスネットワークを構築し、ドイツの大容量水電解技術を開発・グローバルに輸出するための大型国家プロジェクト「H2Giga」にも参画。また、ヨーロッパ最大の応用研究機関であるFraunhofer研究機構にも、数多くの燃料電池・水電解セル評価装置を納入しています。
HORIBA FuelConはグローバルな動向をいち早く掴み、HORIBAの水素関連ビジネス拡大における大きな役割を担っています。
関連リンク >>
●「新エネルギービジネスのグローバル・ハブ拠点「HORIBA eHUB」が稼働 ~生産能力を3倍に拡大し、カーボンニュートラル実現に向けたニーズに対応~」(プレスリリース)
●「ドイツの電源装置メーカーBeXema社を買収」(プレスリリース)
現在、発電・送電・配電の一方通行だったエネルギーシステムが双方向に変化していますが、システムの転換には、技術的課題の研究と実証実験が必要です。国のエネルギーシステムにも関わる課題は、一企業の研究テーマとしては大きすぎる内容となり、大学や関係機関を巻き込んだ協働が重要になります。
このような社会課題、また持続可能なエネルギー社会の到来を見据え、HORIBAは米国カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)に「HORIBAモビリティ・コネクティビティ研究所(HORIBA Institute for Mobility and Connectivity:HIMaC)」の設立支援を2018年に決定、HIMaCは2021年7月に開設を迎えました。
HIMaCは、UCIの「先端電力・エネルギープログラム(Advanced Power and Energy Program:APEP)」において中心的役割を果たし、「自動車開発」「グリッド開発」「コネクテッド・自動運転車」「エネルギー関連材料研究」の4つのラボで、これまで異なる領域として扱われてきたモビリティ・エネルギー分野を横断する研究課題に取り組みます。
HORIBAは積極的な支援を継続し、持続可能なエネルギー社会の実現をリードすることで、エネルギー、環境、安全の分野で新しい技術とビジネスの創出をめざします。
カーボンニュートラルの実現に向けて、LCA(ライフサイクルアセスメント)などによる環境負荷評価の重要性が増していますが、研究開発の現場でのエネルギー消費に関しては非定常なこともあり、これまであまり目を向けられてきませんでした。
国立大学法人東京大学大学院工学系研究科(以下「東京大学」)とHORIBAは、2022年4月1日に「環境調和型エネルギーシステム社会連携講座」を開設しました。
本講座では、東京大学が世界に誇る「予測技術(AI)」、HORIBAが長年培ってきた「分析・計測技術」を掛け合わせ、研究開発現場におけるエネルギー消費量を「見える化」し、最適な利活用へと繋げる「エネルギーマネジメントシステム」の構築に向けた共同研究を行います。共同研究により構築したシステムの事業化とあらゆる産業界の研究開発施設への社会実装をめざします。
詳しくは、「エネルギーマネジメントシステム(EMS)」ページをご覧ください。
関連リンク >>
● 「東京大学と堀場製作所がカーボンニュートラル実現に向け独自のアプローチで挑む―「環境調和型エネルギーシステム社会連携講座」を4月1日に開設」(プレスリリース)
中国における自動車産業は、経済成長の原動力として期待され、中国政府は2025年をめどにさらなる高度化を図っています。その中でも自動車メーカーは、新エネルギー車(NEV)市場と従来の内燃機関市場の両面でスピーディな開発・市場投入を求められています。
HORIBAは、中国上海市嘉定区の工業地域内に堀場儀器(上海)有限公司の新拠点「HORIBA C-CUBE」を2022年に開所しました。この新拠点では、自動車計測試験ラボや科学分析アプリケーションセンター、および製品ライフサイクル全体をサポートするテクニカルセンターを有することで、中国市場におけるお客様のニーズをダイレクトに把握し、中国独自のアプリケーションの開発をはじめ、生産・アフターサービス、データ運用、リプレースまで製品に関するサービスをライフサイクルでサポートします。
関連リンク >>
● 「中国上海市嘉定区で新拠点の建設を開始」(プレスリリース)
● 「HORIBA C-CUBE 导览」(中国語サイト)
自動車業界は今、100年に1度の変革期を迎えていると言われ、その背景には「CASE」(Connected(コネクテッド)、Autonomous/Automated(自動化)、Shared(シェアリング)、Electric(電動化))と呼ばれる新たな領域での技術の進化があります。
HORIBAはカーボンニュートラル実現に貢献する新時代のモビリティ開発において、電動化と並び自動運転・コネクテッド技術に関する総合的な開発支援ソリューションもご提案しています。その中心となるのが、英 HORIBA MIRAです。
HORIBA MIRAでは、英国が推進するMidlands Future Mobility(MFM)プロジェクトのもと、複雑な条件下における自動運転車(CAV)や先進運転支援システム(ADAS)のシミュレーションシナリオの再現性と精度向上のため、実路走行とバーチャル走行の両方と相関するソフトウェア、モバイルファサード(可撤型疑似建築物)などの拡張機能の設計・開発を進め、「ASSURED CAV」と呼ばれる新たなCAV/ADAS開発のための総合試験エコシステムをベースに、効率的で高精度なエンジニアリングソリューションの強化に努めています。
さらに2022年3月、代替エネルギーの世界的リーディングカンパニーであるCeres 社は、HORIBA MIRA に開発拠点を設置し、水素・燃料電池技術の加速化で提携することを発表しています。 また多様な自動車試験設備を有するMIRA Technology Park内には、Octopus Hydrogen社とのパートナーシップによるオンサイト水電解槽とEV充電設備の開発・設置に向けたプロジェクトが進んでいます。
関連リンク >>
●「ホリバMIRA社の開発エンジニアリング総合施設「ASSURED CAV」が本格稼働」(プレスリリース)
●「英国ウィリアム王子がホリバMIRA社を訪問」(プレスリリース)
●「ホリバMIRA社のテクノロジーパークが国際貿易部門で英国女王賞を受賞」(プレスリリース)
●「Ceres and HORIBA MIRA partner to accelerate hydrogen and fuel cell technologies」(プレスリリース、英語サイト)
●「Octopus Hydrogen & MIRA Technology Park partner to power clean mobility revolution」(プレスリリース、英語サイト)
1819年の創業以来 約200年の歴史を誇るHORIBA JOBIN YVON(現ホリバ・フランス)は、オーギュスタン・ジャン・フレネル(フレネルレンズの開発者)、フランソワ・アラゴなど歴史に残る著名な科学者たちと協力して数々の光学分野の製品を世に送り出してきました。現在はラマン分光分析装置や蛍光X線分析装置などの光学分析装置を最先端科学技術分野に供給し、各国の研究開発機関や大学などの専門分野において高い市場シェアを獲得し、世界の最先端研究機関で採用されています。フランス理工系最高教育機関であるエコール・ポリテクニークとの共同プロジェクトを通じた製品開発など、積極的な産学連携にも取り組んでいます。
さらに、HORIBA独自のグレーティング(回折格子)は、NASAのさまざまな宇宙プロジェクトに貢献したり、CEAをはじめ国内外の放射光施設で採用されるなどの実績も積み重ねています。
こうした分光分析技術をはじめとするHORIBAの高度な材料分析技術は、電池や触媒といったカーボンニュートラルに貢献する各種材料・素材のイノベーションにも寄与しています。
関連リンク >>
●「ホリバ・フランス社のグレーティング、ノーベル博物館に展示」(プレスリリース)
●「NASAよりアワード受賞」
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