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粒子軌跡解析法と動的光散乱法を用いたsiRNAリポプレックスの粒子解析②
siRNAリポプレックスは、RNA干渉(RNAi:RNA interference)による治療薬やmRNAワクチンのモダリティとして注目されています。siRNAリポプレックスは、リポソームとsiRNAの複合体であり、通常は負電荷のsiRNAと正電荷のリポソームの複合体として形成されますが、siRNAの添加により、凝集体が形成されます。一般的に、リポソーム表面にポリエチレングリコール(PEG)を修飾することで膜の凝集を抑制する効果があるとされています。凝集評価には粒子径を測定するのが一つの手法であり、粒子軌跡解析法(PTA)と動的光散乱法(DLS)はどちらもナノサイズの粒子径を測定する手法ですが、粒子径の算出原理が異なるため、同一試料において包括的な評価が可能です。
本アプリケーションでは、粒子軌跡解析法(PTA)と動的光散乱法(DLS)を用い、siRNAリポプレックスのPEG修飾によるsiRNAリポプレックス粒子の凝集抑制効果を検証した事例を紹介します。
ナノ粒子径分布・濃度測定装置