Bio/Life Science

化粧品の分析

  • 皮膚の分析
    • フラット形電極を用いたpH測定による「皮膚」の評価
  • 毛髪の分析
    • 毛髪成分のイメージング
  • クリーム 
    • 蛍光X線による「クリームファンデーション」の成分分布観察
    • クリーム中成分の三次元イメージング
  • オイル
    • 蛍光指紋を用いた「エッセンシャルオイル(精油)」の特性評価
  • マイクロニードル
    • 座標共有システム「NanoGPS」を用いた異なる装置での同一箇所の観察・分析

皮膚の分析

フラット形電極を用いたpH測定による「皮膚」の評価

化粧品の皮膚影響のpH評価に

皮膚の健康状態を示す指標の一つである皮膚表面のpHは、角質層のバリア機能や皮膚の常在細菌の変化など、皮膚の変化を捉える重要な指標となります。

フラット形でpH応答膜と液絡部が同一面に配置されているため皮膚表面のpH測定ができます。

フラット ISFET pH電極 0040N-10D

  • 半導体センサーを採用しているため、割れない・メンテナンスが容易な電極
  • 平面のため、微量液滴から測定可能
0040N-10D
0040N-10D

フラットISFET pH電極

毛髪の分析

毛髪成分のイメージング

ラマン分光法を用いて白髪の断面をイメージングしました。毛髪の主成分で水分保持などの美髪効果をもつケラチン*と水分の分布はほぼ一致しています。また、メデュラを中心に脂質の分布も観察することができました。ラマン分光法はケラチン中に多く存在するジスルフィド結合(S-S 結合)に関する情報を得ることができ、年齢や薬剤によるS-S 結合の変化も観察可能です。

* シスチンを多く含むタンパク質の一種で毛髪や爪、皮膚などを構成する成分

ラマン顕微鏡 XploRA PLUS

  • 毛髪のケラチン・水分・脂質といった薬剤の開発に必要な情報を取得
  • 試料の抽出や精製が不要で、かつ非破壊で毛髪断面成分のイメージングが可能
XploRA™ PLUS
XploRA™ PLUS

ラマン顕微鏡

クリーム

蛍光X線による「クリームファンデーション」の成分分布観察

ファンデーションの成分分布の経時観察

液系(水分・油分)と粉末の混合物であるクリーム状のファンデーションの成分分布を観察しました。粉末由来の成分であるチタン(Ti)や亜鉛(Zn)と液系由来成分であるシリコン(Si)の塗布後の成分分布の挙動を捉えることができました。

粉末由来の成分は、時間が経っても大きな変化はありませんでした。一方で、液体由来の成分は皮膚の溝に流れ落ち、濃縮され、時間が経過すると揮発していく様子が観察できました。

微小部X線分析装置 XGT-9000 Pro / Expert

  • 大気環境下で測定できるため、クリーム、オイルなどの含水試料も測定可能
  • 広範囲の元素分析が可能  (マッピング最大エリア:100 x 100 mm)
XGT-9000 Pro/Expert
XGT-9000 Pro/Expert

微小部X線分析装置 (X線分析顕微鏡)

クリーム中成分の三次元イメージング

クリーム中の成分と水を明確に分けた三次元イメージングができました。ラマン分光分析は水の影響を受けにくいため、クリームなど半固形製剤中の有効成分や添加剤の混合均一性および分散状態等の評価ができ、製剤設計に役立ちます。

データご提供:明治薬科大学 分子製剤学研究室 深水 啓朗先生

参考文献:深水 啓朗:医薬品の研究開発を強力にアシストするラマン分光法の応用技術, HORIBA Technical News Letter e-Readout-009, Issued September 22, (2022)

ラマン顕微鏡 XploRA PLUS

  • 高い共焦点性による三次元ラマンイメージング
  • 経皮薬が皮膚へ浸透する様子も観察可能
  • 固体、液体、気体といった物質の状態に関係なく試料をそのまま分析
XploRA™ PLUS
XploRA™ PLUS

ラマン顕微鏡

オイル

蛍光指紋を用いた「エッセンシャルオイル(精油)」の特性評価

3種類の生産国の異なるエッセンシャルオイルの特性評価

異なる生産国のオイルを素早く識別できました。これにより、品質評価や品質管理で使用できます。A-TEEM*測定と多変量解析を組み合わせることで、素早い定性・定量分析が可能になります。

*Absorbance-Transmittance and fluorescence Excitation Emission Matrix:励起-蛍光マトリクス(EEM)測定において、1台の装置で蛍光と吸光を測定し、吸光度の影響を補正したEEM測定(A-TEEM)が可能

蛍光吸光分光装置 Duetta

  • 質量分析や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)と比べて迅速・低コスト
  • 分析者の技量や経験に依存しない分析
Duetta
Duetta

蛍光吸光分光装置

マイクロニードル

座標共有システム「NanoGPS」を用いた異なる装置での同一箇所の観察・分析

マイクロニードルのSEM、ラマン分光分析による観察・分析

NanoGPSを使用して、マイクロニードルパッチを走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、またラマン分光分析を行いました。これにより、マイクロニードルの初期構造の評価や、ニードルに充填された薬剤、使用後の状態などを観察できます。

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