医薬品開発において、結晶多形の制御は、溶解度等の物性が異なることから重要な課題です。 ある条件下での結晶形が、別の結晶形に容易に転移することもあり、原薬製造工程では望まない結晶形の混入を避ける必要があります。 透過ラマン分光法(TRS)は、結晶多形に対する感度が高く、非破壊で結晶形のわずかな違いが観察でき、低分子医薬品中の結晶多形を識別可能です。
透過ラマン分光装置
顕微ラマン分光法は、高い空間分解能を有することから、医薬品や生体試料等の微小領域の組成・構造の違いによる可視化に有効で、特定成分の分散性評価や各成分の分布を面積比率として算出することも可能です。 高速マッピング機能「Swift」と高感度検出器「EMCCD」により、医薬品錠剤の状態の分布を高速、正確に確認できます。 共焦点性能が高いためクリアな微小成分イメージングを実現できます。
ラマン顕微鏡
NIR(近赤外吸収)法と比較して、高感度かつ一試料あたり数秒と短時間で測定できます。
透過ラマン分光装置
ラマン顕微鏡で測定の前に手作業で粉末試料をプレパラート上に分散させる事は非常に難しく、粉末試料が塊になりますが、真空分散ユニットを使うことで誰でも簡単に試料を分散させることができます。 さらにラマン専用自動粒子解析ソフトParticleFinderを使うことで、各粒子のラマン分析ができ、混合物の各成分別粒子統計解析が可能です。
Particle Disperser
ラマン用粒子解析ソフトウェア