各種材料中に含まれるガス成分(酸素・窒素・水素/炭素・硫黄)分析は,材料の複合化や製品の品質向上など,近年の材料開発において極めて重要な分析方法である。その中で炭素・硫黄分析方法は,鉄鋼・非鉄金属・セラミックスなどの分野に広く普及している。本分析方法は,酸素気流中燃焼法であり,材料を燃焼酸化過程,発生する酸化物ダスト除去など保守も必要である。この保守頻度を低減し,装置基本性能を踏襲し,ユーザに使いやすい新型炭素硫黄分析装置を開発した。本稿では,それらを実現するための機構部分,使いやすいインターフェースなど特長を主としてアプリケーションを紹介する。

はじめに

Figure 1 装置外観
Figure 1 装置外観

ガス成分(酸素・窒素・水素/炭素・硫黄)分析方法は,戦後日本の復興を支えてきた鉄鋼生産に合わせて,より正確に,より迅速に分析を行うよう進歩を続けてきた。弊社においては,非分散赤外線吸収法が増加した1978年に国際電子株式会社より移管を受け,37年を経た。鉄鋼をはじめとする金属,セラミックスなどの材料において,これらガス成分は不純物でもあり,主成分でもあるため,その濃度範囲はppmから数十%(m/m)を賄う必要がある。また,用途・目的に合わせて材料の品質を確保するため,ガス成分は制御がなされている。この精度を担保できる分析手法は他には存在しない。近年これら分析装置において,二つの流れがある。一つは標準的な性能を維持したうえで保守や分析そのものに割く時間を低減するものであり,もう一つはユーザにて使用される材料に合わせて特注化・高精度化していくものである。

今回炭素・硫黄分析装置(EMIA-20)を開発・製品化をおこなった。これら機種はこれらの要求を満たすものである。EMIA-Proは,ロングライフメンテナンスと直感的に扱えることに主眼をおいて開発した。以前の装置では,燃焼に伴い発生するダストのため,またダストへのガス吸着防止のためにも比較的短い期間でメンテナンスが必要であった。EMIA-Expertは,-Proの機能に加えて,より高精度な分析を実現するための機能を追加し今後増加する要求を満たすために開発した装置である[1, 2] (Figure 1)


 ガス成分分析方法の原理と特長